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特集GCP実施調査と 平成12年度研究実施留意事項 |
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| 2000年を迎えて |
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Y2K問題、次期オーダリングシステムの稼動等々とあわただしい年末・年始を迎えられた方々もたくさんいらっしゃることと思います。滞りなく前進していく大阪病院の様に、感動・自信・誇り・敬意…様々な思いを募らせているところです。 治験管理センターでは、医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構(機構)より"GCP実地調査"の通知を年末に受け、改めて治験実施体制・実施状況・カルテ・CRFの見直し等の準備に、身の引き締まる思いで2000年を迎えることとなりました。センターニュース2号はこの"GCP実地調査"を特集します。 |
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| GCP実地調査って? |
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| GCP実地調査の概略ついては"なに?なに?治験…"に紹介しました。要するに承認申請にあたり、申請資料が実施計画書の内容から申請・契約…症例報告書等々全てにわたり、GCPで求められている治験の質(倫理性・科学性・信頼性)が確保されているかを検証するために行われる調査です。この調査でGCPにそぐわない点がボロボロ見つかれば、大阪病院が"ブラックリスト"入り…という事態にもなりかねない、かなり厳しい調査といえます。さてどんな結末に… |
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| GCP実施調査内容 |
| 調査対象品目名 インスリンリスプロ(遺伝子組換え) |
| 調査対象承認審査資料名 |
| 「ヒトインスリン注射液レギュラーを対照とした頻回 |
| 注射法による群間比較試験」・第U相試験(4症例) |
| ◎試験期間:94.12.01〜95.10.31 |
| ◎担当医師:今泉・東堂・桂・石田・池淵・森田 |
| 「LY275585の頻回注射法による群間比較試験及び |
| 長期投与試験」・第V相試験(3症例) |
| ◎試験期間:96.10.25〜98.3.31 |
| ◎担当医師:今泉・東堂・桂・池淵 |
| 治験依頼者 日本イーライリリー株式会社 |
| 調査年月日 平成12年1月21日 |
| 午後1時開始午後3時15分終了 |
| 調査担当者 |
| 医薬品機構 治験指導部 治験調査課より3名 |
| 大河原 治夫氏・諏江 祥子氏・齋藤 明人氏 |
| 当院対応者 |
| 担当医師(診療部長・今泉,内科医長・東堂)・治験管理センター長・治験管理センター長補佐・IRB委員長・IRB副委員長・治験薬管理者・治験管理センター員・当時事務局担当者 |
| 準備資料 |
| 病院概要・治験実施状況(当時と現在)・治験に係る規程(当時と現在)・受託研究(治験等)審査委員会(IRB)議事録・契約書等・治験薬管理の記録・症例報告書(CRF)の基となった原資料及び同意の記録・担当医師の履歴書 |
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| 通知を受けてからの準備 |
| 今回対象となった治験は、旧GCPに基づいて実施されたもので、当時事務局は薬剤科と会計課にありました。過去にさかのぼって先に挙げた準備資料をひもといていくことになります。それは過去から現在に一本の線につなげるパズルの様な作業でした。CRFの原資料については、実際に治験を実施された医師が桂医師・池淵医師と既に大阪病院を離れられている医師であったため、担当医師不在の状態で東堂医師が確認する事になりました。大きく分けて、治験の実施体制(治験事務局業務)とCRFの両側面からの準備となりました。 |
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| 実施体制(治験事務局業務)の準備 |
| 薬剤科保管のもの会計課保管のもの様々で、全ての資料を時系列にそろえるのは一苦労でした。担当者が変わる度、書類の整理方法が変わっているような状態です。これを機に過去の資料を整理する予定ですが、かなり時間を要する作業になりそうです。治験管理センター開設後は資料保管も一元化でき、不備なく管理できているものと考えています。 |
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| CRFの確認(同意書・カルテ・検査伝票等) |
さてまずは同意書から…冷や汗冷や汗…ない!なんと第U相の4症例分すべて行方不明!これは一大事! 担当医師退職の際、荷物整理と共になくなった様子。 検査伝票は…そろってないのが大半…帰ってきた伝票を整理するのは大変なことではありますが、患者さんのことを思うと残念な気がします。 カルテとCRFの照合は…実施された桂医師・池淵医師不在だと、どのデータを原資料としたのかわかりにくいというのが、東堂医師の確認に事務局が立ち会った際の実感です。不整合は散見されました。いつ何をしたか(同意取得・検査・治験薬処方等)というのが不鮮明…CRF以上の情報がカルテに残されているのが理想かと思いますが、そうはいかないようです。 既往歴・合併症・併用薬等の患者背景に係わる情報の記載漏れが認められました。 カルテに治験に係わる情報を不備なく残すことの大変さを痛感しました。現在ではCRFの形態も改善され記載漏れ、転記ミス等が防げるよう工夫されていますが、CRF作成にはかなりの時間を費やされているのが現状ではないでしょうか? |
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| ―治験担当医師の方へのお願いー |
同意書は必ずカルテと共に保管してください。 他科併用薬の確認を徹底してください。(治験実施診療科のカルテに転記しておくのが良いかと思われます。)既往歴か合併症かを明確にお願いします。 治験実施中に起きた事象については、ささいなことでも因果関係をカルテに記載し、有害事象と判断される場合は速やかに報告をお願いします。 |
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| さてGCP実地調査本番! |
| ★当日午後1時少し前、調査担当者を都呂須庶務課長補佐と政道CRC主任が出迎え、院長室で高羽副院長と楠岡治験管理センター長とのご挨拶により実地調査は開始されました。 |
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| T.実地体制(大河原氏担当)とU.カルテとCRFの照合(薬剤師・諏江氏と獣医師・齋藤氏担当)の二部に分かれて、並行して実施されました。 |
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| T.実地体制 |
病院概況・治験実施状況・治験に係る規程・IRB関係(議事録・申請、契約、終了時の流れ等)・治験薬管理について順次質疑がありました。その後、薬剤科の治験薬管理状況を見学されました。新GCP対応により改正された、当時と現在の違いをふまえながら、書類の不備等について確認されました。IRB関係では審議時間についても話題にあがりましたが、現在ではヒアリング・事前検討を行い、審議の充実・効率化を図っていることを伝えました。 手続きの曖昧さ、記録の欠落等なく、契約に関しても不備はなく、指摘事項はないという講評をいただきました。 |
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| U.カルテとCRFの照合 |
同意書・治験に関する記録の所在の提示を求めたあと、もくもくと二人の調査員が1時間程かけてカルテの閲覧をされました。その後、個々の症例についての質疑が開始され、すべて東堂医師が対応されました。検査伝票のないこと、既往歴か合併症かが曖昧であること、治験中の風邪薬や他科処方薬等、併用薬の記載漏れ、有害事象の記載漏れ等について指摘されました。しかし、検査データーについては依頼者側で確認される、記載漏れについては追記ということで、特段問題はないという講評をいただきました。 同意書不明については担当医師退職の際誤って破棄してしまったと考えられること、そのため被験者から同意書を書いて本治験に確かに参加したかどうかの「確認書」を治験管理センターで確認した経緯を東堂医師より説明され、それ以上指摘は受けませんでした。 |
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| ★約2時間程度で全て終了しました。旧GCP下の治験であったこともあり、結構穏やかに終了出来ました。評価結果は後日になりますが、まずはほっと一息といったところです。新GCP下の治験にはかなり手厳しい実地調査になることが予測されます。みなさまお疲れさまでした。 |
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| お知らせ |
| 平成12年度研究実施留意事項 |
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| 経費算定上の留意点(抜粋) |
| 【旅費】 |
当該研究による公務出張であれば国内外を問わず支出できることから、「行き先・旅程別旅費所要概算額」を目安に必要回数(人数)を乗じて積算してください。 また、事務局旅費見合額として一律1万円の積算もお願います。外国旅費については、外務省の公務旅券の申請に3ヶ月程度の期間を要しますので、それ以上の期間の余裕をもって当センター担当者と調整して下さい。 |
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| 【賃金】 |
| 治験管理センターの運用のため、非常勤薬剤師2名・看護婦2名の治験コーディネーター(CRC)及び事務助手1名を配置しますので、その報酬等に必要な経費として、算定基準に定めるポイント制及び単価の合計額の20%を積算してください。 |
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| 【その他】 |
| 「謝金」、「旅費」、「研究費」については、制度として収入と支出が同一額にならなければなりませんので、当該研究にかかる「治験協力謝金」、「関連学会への出張旅費」の支出が見込まれる場合は、必ず積算をお願いします。 |
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| 【前年度未実施症例】 |
| 治験及び市販後臨床試験においては、臨床試験研究経費を0円とし、その他経費は算定基準に基づき積算お願いします。W相(市販後臨床試験を除く)において前年度未実施症例があり新年度新規症例のない場合は、覚え書き(新規契約不必要)による対応とします。 |
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| ★予 告★ |
| 四月以降に新規オーダリングシステムへの治験管理システム導入を予定しています。治験実施体制に変更が伴うことが予測されます。ご協力よろしくお願いします。 |
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| 1.GCP実地調査って? |
薬事法の規定にもとづき、医薬品の製造(輸入)承認申請に際し添付された資料が、医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令に示された基準(GCP)に適合するかどうかについて、厚生省又は厚生省から委託を受けた医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構(機構)の担当職員が治験依頼者及び治験実施医療機関等に対して行う実地の調査のことです。 原則として、外国の事務所・医療機関に対して行う場合は、国立医薬品食品衛生研究所・医薬品医療機器審査センター(審査センター)が行うことになっているようです。ここ大阪はJAPANのため、医薬品機構により行われました。 |
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| 2.その調査事項は?(治験実施医療機関に対して) |
| 機構が実施した調査結果の厚生大臣への報告事項は次のようなものです。@治験実施医療機関の名称及び所在地,A調査担当者の氏名,B調査年月日,C調査対象品目名,D調査対象承認審査資料名,E治験実施医療機関の全般的GCP遵守状況,F調査対象承認審査資料のGCP適合状況,Gその他必要な事項 |
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| 3.調査結果の評価は? |
| 2.の報告をもとに厚生省・医薬安全局長の求めにより、2.のEFについて審査センターでGCP評価会議(GCPに関し専門的知識を有する審査センター職員を中心に構成)が行われ、GCP適合状況について、その評価結果を医薬安全局長に回答します。 |
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| 4.その評価結果は? |
| 3.の結果を受けた医薬安全局長・審査管理課長より院長に通知されます。GCPに不適合及び改善すべき事項がある場合は、その通知の中に記載されます。 |
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| 5.承認審査は? |
| GCP調査により不適合と判断された部分を承認審査資料より除外した上で、審査センターで審査を行い、その審査レポートをもとに、中央薬事審議会で検討の上、最終的に厚生省がその医薬品の製造・販売を認めるか判断します。 |
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| 発行:国立大阪病院 治験管理センター |
| 作成:堀川 裕子 |
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