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治験管理センターニュース第10号 |
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| 治験管理センターでは、関連部所のご協力を得ながら、治験患者の診療録やフイルムの整理を平成14年の仕事納めとし、新年を迎えました。作業はまだ継続中です。10号では、「治験の記録の保存」について解説しています。その必要性をご理解いただければと思います。 |
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| ―治験を支えるスタッフ紹介― |
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| 治験に想うこと・・・ |
| IRBその昔 |
| 小児科 多和昭雄 |
| 私は、平成7年4月に当院に赴任すると同時にIRB副委員長を命ぜられたので、足掛け8年にわたりIRBと関わってきたことになります。この間、平成10年4月からの新GCPの完全実施、平成11年4月の当院治験管理センターの開設など当院の治験実施体制の環境は大きく変わり、私がIRB副委員長になった頃のことを記憶されている方もほとんどおられないのではないでしょうか。そこで、治験管理センターニュースの原稿を依頼されたのを機会に、当時のIRBの様子をお話してみようと思います。 |
| 当時のIRBの委員は全部で11名、委員長は前神経科部長の上西圀宏先生でした。委員の2分の1以上の出席で会が成立、議事は出席者の多数決できめることにIRBの細則で規定されていましたが、今ではあたりまえになっている出席者の確認や会の成立の確認は厳密には行われていませんでした。また、現在では審議する際に研究課題に関連している委員は退席していますが、当時は徹底していませんでしたし、議事録において質問者の特定がされていない、条件付き承認の場合も最終確認がされていないなど、今から思うと甘いところがありました。 |
| 今のIRBの会議では、まったくと言っていいほど話題になりませんが、平成7年、8年のころは、受託研究予算の執行状況がこの会議の大きな議題の一つでした。毎年7月頃になると予算残額OO円、今後の予定OO円、もう4相は受けられませんなどという話題が出ていました。 |
| このように書き進みますと、当時のIRBのイメージは、現在のIRBと随分異なっているように思えますが、研究課題の審議に関しては今と同様活発なものでした。私は、平成7年3月まで大阪大学にいたのですが、大学で治験をする場合、どこかで審査を受けた記憶がありません。従って、まずIRBなるものがあり、毎月会議が開催されていることにおどろきました。そして、その会議での質疑応答、例えば、当時の副院長の高羽先生の患者様への説明同意文書における不適切・不親切な部分の指摘、診療部長の今泉先生の研究自体の不備な点の指摘などに新鮮な印象を受けたのを記憶しています。 |
| 内容がOO周年記念誌の原稿のようになってきましたが、あらためて当時のことを思い出すと自分自身の臨床試験・治験に対する認識が随分変化してきたことを実感します。 |
| 最後に1995年の米国小児科学会雑誌からの引用です。「投与量、安全性、有効性などを評価せずに薬を投与することは、適切に管理され、危険性を最低限におさえられた環境で行われる臨床試験より、はるかに危険である。」 |
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| 現在、IRBは委員長、副委員長、委員及び書記の17名で構成されています。委員会は委員の3分の2以上の出席を持って成立し、決定は出席者の全員一致を要しています。平成14年のIRBの平均開催時間は、1時間53分です。公正な審査を行うことはもとより、議事内容を正確に記録に残すことも大変重要です。審査内容は研究の妥当性、倫理的配慮等多岐に渡っており、治験の実地体制の質の高さはIRBの質の高さでもあります。IRB委員長の役割は、治験の質の確保において要であると感じています。多和先生、いつもご苦労様です。 |
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| ―平成14年年間CRCの活動報告― |
| 平成14年年間業務量・抜粋(H14年1月〜12月) |
| 対応被験者延数 1450名 |
スタートアップミーティング 20件 |
| インフォームド・コンセント 139件 |
モニタリング 108件 |
| 被験者相談(電話等) 120件 |
監査 3件 |
| 有害事象の対応 57件 |
治験薬搬入・回収 97件 |
| 他部門の対応 21件 |
薬局説明会 13件 |
| ヒアリング 20件 |
依頼者来院数 1021件 |
| 治験に関する問い合わせ 18件 |
実地調査 1件 |
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| 過去3年間の年間業務量を比較してみると、被験者に関わる業務とモニタリングの件数が、年々増加しています。国立大阪病院で活発に治験がすすめられていることの現れであり、治験に関わるスタッフが効率的に治験に取り組める体制が整ってきたと言えます。 |
| また、平成14年4月より、治験管理センターのホームページに当院で実施中の治験について掲載することになったことを反映し、治験に関する問い合わせもわずかな件数ではありますが、受けるようになりました。治験の被験者募集については、近頃、依頼者側で新聞の紙面いっぱいに掲載することで、募集することも見られてきています。当院でも新聞広告をきっかけに参加された方がおられます。これからは、実施医療機関自らが、積極的に被験者の募集を行う方向に移り変わっていくことが予測されます。このような治験環境の変化を踏まえて、ホームページのより効果的な活用など、治験管理センターでは検討しています。一度また、ホームページもご覧いただければと思います。 |
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| 治験患者の原資料保管作業について |
| 治験管理センターでは、治験患者の原資料保管を支援するため、対象カルテ、分冊カルテ、フイルム袋が、治験参加患者であることを認識できるように作業を進めています。識別することで、それぞれが廃棄対象となっても保全されることを目的としています。今回の作業は、平成13,14年度の新規・継続の治験と市販後臨床試験を対象としています。平成14年度は平成14年11月8日までの同意取得者を対象としました。第一次作業は昨年12月28日に終えて、2月に第二次作業を予定しています。作業後のカルテ、フイルムは次のように識別しています。 |
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| 1) |
外来カルテ |
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カルテの一番前に治験名を記した黄色の紙を挟み込む |
| 2) |
分冊カルテ |
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分冊カルテ用封筒の色を青色とした |
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★今後、対象カルテを分冊する際は、青色封筒をお使い下さい |
| 3) |
入院カルテ |
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患者フォルダー毎に黄色の紙で識別 |
| 4) |
フイルム袋 |
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治験用フイルム袋の色を赤色とした |
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| 治験における記録の保存 |
| GCPにおいて治験に関する記録や文書を、定められた期間保存することが義務付けられています。また、実施医療機関の長は記録保存の責任者を置くこととされています。 |
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| 保存期間: |
製造若しくは輸入の承認を受ける日又は治験の中止若しくは終了の後三年を経過した日のうちいずれか遅い日まで(国立大阪病院診療録取扱内規に定められている、診療記録の保管期間である、入院診療記録10年・外来診療記録7年より長期間の保存が必要な場合があります。) |
| 治験に関する記録や文書: |
原資料、契約書、同意文書、説明文書、治験実施計画書、治験審査委員会に関わる文書等の治験に関する医療機関や責任医師等が持つべき文書、治験薬の管理に関する記録等を指します。 |
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| 原資料ってなに? |
| 治験の元となる文書、データ及び記録を原資料といいます。具体的には、病院記録、診療録、検査ノート、被験者の日記又は評価用チェックリスト、投与記録、自動計器の記録データ、正確な複写であることが検証によって保証された複写物、マイクロフィッシュ、写真のネガ、マイクロフィルム又は磁気媒体、エックス線写真、被験者ファイル及び治験に関与する薬剤部門、検査室、医療技術部門に保存される記録等です。症例報告書作成のもととなった全ての資料と言えます。各治験において、実施計画書に何を原資料とするかは明記されています。原資料のなかには、症例報告書の記載を原資料としているデータもあります。何を原資料とし、医療機関の記録に何が必要であるのかについて、充分把握して治験をすすめていくことが大切です。例えば、外注検査の結果報告書を原資料に位置づけている場合は、診療録に貼付する等して、散逸、廃棄されることがないように対処が必要です。 |
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| 保存責任者は誰ですか? |
| 国立大阪病院受託研究取扱規程 第12条において記録毎に保存責任者が定められています。 |
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| @ |
症例記録の原資料(診療録、検査画像等):医事課長 |
| A |
同意書、説明文書および上記@以外の研究の実施に関する記録の原資料:研究責任者又は当該診療科部長 |
| B |
同意書(写):治験等については治験管理センター長、その他の研究については研究責任者 |
| C |
研究受託に関する書類及び委員会の運営に関する記録 |
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(イ)委員会議事録、下記(ロ)以外の資料:治験管理センター長 |
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(ロ)研究委託申込書、契約書、受託研究整理簿、研究課題別出納簿等:会計課長 |
| D |
治験薬等に関する記録:契約年度内は治験薬管理者、契約年度以降は治験管理センター長 |
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| 以上、保存責任者が定められていますが、原資料を作成し整備するのは、研究責任者の重要な責務です。研究担当者の方はご理解のうえ、くれぐれも適切な管理をお願い致します。 |
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| 発行:国立大阪病院 治験管理センター |
| 作成:堀川 裕子 |
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