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治験管理センターニュース第11号 |
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| 平成15年度が始まりました。今年度は、7月に国立療養所千石荘病院との統合も控えています。また、独法化へ移行する最終年度でもあり、激動の一年になることが予測されます。治験においても、「なになに治験・・・」に特集していますように変革の年になりそうです。今こそ、国立大阪病院の底力の見せ所かもしれません。輝かしい近未来を迎えられるよう、成果の上がる一年にしたいものです。 |
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| ―治験を支えるスタッフ紹介― |
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| 肝癌発癌抑止と治験 |
| 消化器科 加藤道夫 |
| 大阪肝炎肝硬変研究会の疫学解析より、わが国での肝癌発癌患者数は2015年まで増加の一途をたどると推定されています。肝癌発癌の積極的な抑止には、インターフェロン(IFN)治療によるHCV-RNA完全排除が最良の方法ですが、GOT、GPTを低値に留めることでも発癌率の低下が見込めることが報告されています。私たち、肝臓を専門としている者にとっての肝臓病の患者さんに対する治療目標は肝癌発癌抑止、肝癌早期発見そして肝癌に対する最善の治療ということになります。 |
| さて、現在、消化器科では肝臓病に対する治験が12件走っています。疾患別にみますと、慢性肝炎9課題、肝硬変3課題で、今後肝癌に対する治験も予定されています。当院が慢性肝疾患患者さんを他院に比べ多数、長期間に亘ってフォローアップしていることが評価されて、多くの治験依頼が頂けるものとありがたく思っています。ところで、治験患者さんは治験開始日より診察券がゴールドカードになりますが、そのゴールドカードの治験患者さんが多数通常の外来日に来られますと治験以外の患者さんの待ち時間が大幅に増えるため、本年1月より週1回の治験専門外来をスタートさせ、今のところ順調に作動しています。CRCの皆さんにはずいぶんお世話になっていますが、全業務の中の治験に拘わる時間とストレスがずいぶん増えてきていますので、消化器科専属のCRC(治験協力者)の導入を認めて頂きたく思っているところです。 |
| 私は基本的には治験も臨床の一部と考えています。ですから、第U相試験はともかく第V相では患者さんに何らかのメリットがないと遂行が困難ではないかと考えます。治験は治験薬剤の安全性と有効性を評価するものですから、安全性の追求は極めて重要な命題です。しかし、第V相試験の大部分の治験患者さんは治験によって少しでも病気が良くなることを願って参加されますので有効性の問題もそれに劣らず重要なポイントになります。2000年10月に改定されたヘルシンキ宣言の前文に「被験者個人の利益が科学的、社会的利益より優先する」とあります。私は専らの臨床家ですので治験診療によってお一人でも肝癌発癌のリスクから逃れて頂くようCRCさん、当該看護師さんのご協力を得て治験分担医師ともども今後もがんばりたいと思っています。 |
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| 加藤先生の多くの治験に取り組まれているバイタリティーには、敬服致します。加藤先生の言葉の通り、どの治験においても、個々の患者さまに有効であることを、誰もが望んでいるところです。第V相における治験参加は、海外既承認薬にアクセスできることも多く、それがメリットとして受けとめられることもしばしばあります。この背景は、なになに治験・・・に特集しましたように、日本の治験が海外に遅れている現状によるものと言えます。そんな中で、患者さまには、なぜ国内治験が必要なのか等正しい理解の下、治験参加の利益・不利益を見極めてご参加いただくことが、大切だと考えています。患者さまの継続的治療の中で、治験が前向きなステップになるよう、ご協力できることを心がけたいと思います。 |
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| 自主研究様式の変更 |
| 4月1日以降、新様式にて申請をお願いします。 |
| 国立大阪病院臨床研究取扱指針、あるいは疫学研究に関する倫理指針に該当する臨床研究、疫学研究等(いわゆる自主研究)を当院にて実施する際には、受託研究審査委員会の審査を受け、承認された後に実施することとなっています。これらの審査申請には受託研究の審査申請用の様式を流用していましたが、今回、専用の様式を作成しました。また、簡便に記載するためのツール(エクセル・マクロ使用)も用意しています。 |
| 新様式・ツールの入手は、治験管理センターにお問い合わせください。 |
| 「受託研究審査委員会の審査が必要な自主研究」 |
| 1.「疫学研究に関する倫理指針」の適用を受ける研究 |
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この指針では、研究実施機関の倫理委員会の承認のもとで行うことを求めています。当院の医学倫理規程では、この倫理審査を行う委員会を、受託研究審査委員会と定めています。以下の2つの条件に当てはまる研究が該当すると考えられます。 |
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1) |
明確に特定された人間集団の中で出現する様々な事象の頻度及び分布並びにそれらに影響を与える要因を明らかにする科学研究 |
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2) |
2機関以上での共同研究 |
| 2.臨床試験 |
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薬物等の介入を行う研究、いわゆる「臨床試験」は全て、受託研究審査委員会の審査を受ける必要があります。介入の手段としては、薬剤、機器のみならず、リハビリテーション、看護、食事等あらゆる種類の手段が含まれます。 |
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| 平成14年度治験管理センター学会等参加報告 |
| 第5回治験の国際化シンポジウム(H14.9) |
| 是恒之宏: |
「国際治験に参加して」 |
| 第57回国立病院療養所総合医学会(H14.10) |
| 楠岡英雄: |
「治験の円滑な進捗を目指した国立医療システムの構築」 |
| 森下典子: |
「一般市民への治験のイメージから今後のCRCのあり方を考える」 |
| 日本製薬工業協会パネルディスカッション(H14.10) |
| 森下典子: |
「医療消費者にとって望ましい治験とは」 |
| 平成14年度大阪府看護協会看護研究学会(H14.12) |
| 柚本育世: |
「市民公開講座のアンケート結果から治験の被験者ケアのあり方を考える」 |
| 第23回日本臨床薬理学会(H14.12) |
| 北川智子: |
「内用治験薬の包装形態に対する被験者の意識調査」 |
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| 平成14年度研究実績 |
| 平成14年度契約件数 |
| 治験・市販後臨床試験 53件、W相・その他 55件 |
| 平成14年度実施率(平成14年2月1日現在) |
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実施率 |
| 継続 |
終了 |
| 治験・市販後臨床試験 |
73.8% |
84.8% |
| W相・その他 |
88.9% |
86.1% |
| 全受託研究 |
83.4% |
85.9% |
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| 継続: |
平成15年度継続研究において、調査時までの実施実績期間と全研究実施期間の比率で契約症例数を補正して算出 |
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(治験・市販後臨床試験:40件、W相・その他:23件) |
| 終了: |
該当年度内に契約が終了した研究 |
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(治験・市販後臨床試験:13件、W相・その他:32件) |
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| 該当年度内に契約が終了した受託研究の実施率の推移を見てみると、昨年の低下を回復しており、ややほっとしているところです。研究責任者、研究担当者におかれましては、できる限り実施可能な症例数の契約及び完全実施に向けて、ご尽力下さいますようお願い致します。 |
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| 治験環境のこれから〜「生命の世紀」を支える医薬品産業の国際競争力強化に向けて |
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| アクション・プランは、2002年〜2006年を集中期間と位置づけて、研究、開発、生産、販売の各段階で具体的施策が組み立てられています。治験においては開発段階で、『全国治験活性化3ヵ年計画(2003年〜2005年)』として策定されています。その中には、「大規模治験ネットワーク」の構築、治験コ―ディネーターの増員(5,000人増員、雇用先の確保等)、契約症例の実施の徹底。業績評価や研究費の効果的な配分の検討、医療機関が未承認製品を用いて行う臨床研究に係る届出制度の導入(医師主導の治験の制度化:2002年薬事法改正法成立、2003年度実施)、臨床研究の基本的な指針の策定、円滑な実施のための環境整備、小児用医薬品・オーファンドラック等の治験推進があります。 |
| 治験や臨床試験を取り巻く環境は大きな変革期に来ています。常に進行している治験の実施をサポートしながら、変革の波にうまく乗っていくことは、大変なことです。しかし、当院の治験活性が、国民経済の発展につながるとの大きな視野に立って、更に透明性と質の高い治験実施に尽くしたいと思います。治験管理センターでは、研究実施者が環境変化に迅速に対応できるよう、体制整備や情報提供をしていく予定です。研究実施手順の変更等においては、ご協力をお願い致します。 |
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| 発行:国立大阪病院 治験管理センター |
| 作成:堀川 裕子 |
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