| 補償責任の登場とその背景は? |
| 1993年ジュネーブで行われたCIOMS(国際医科学評議会)はWHOと共同で「The International Ethical Guideline for Biomedical Research Involving Human Subjects」:「人を対象とする生命医学研究に関する国際倫理のガイドライン」を発表。第13条に補償に関する規定を置いています。 |
第13条 @治験に参加した結果、身体的被害を被った被験者は、一時的又は永続的な損傷、廃失につき公平に補償することとなる金銭的又は他の援助を受ける権利を有する。A死亡の場合、被験者の被扶養者は実質的な補償を受ける権利がある。B補償を受ける権利は放棄されない。 |
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| 新GCPでは補償に関してどのような規定があるのでしょう? |
| 新GCPでは治験の契約に際して、健康被害の補償に関する事項を記載することが規定されています。(第13条) 治験の実施にあたっては、実施医療機関の長へ提出する文書として説明文書を規定していますが、その説明文書中に健康被害に関する事項を記載することが求められています。また補償の概要等を記載した文書の提出も求めています。(第10条) 治験責任医師は被験者の同意を得る際、この補償についての説明文書を交付し、内容について説明することが規定されています。(第51条) 被験者に対する補償措置に関しては、治験依頼者は補償に関する手順を定め、その履行確保のために保険などの措置を講じておくことを求めています。(第14条) また、治験審査委員会の責務として説明文書、契約書中に記載された内容(補償)について倫理的、科学的に妥当であるか(=被験者の負担が適切に補償されるか)審議を行うことが求められています。(第32条) |
| 健康被害とは? |
| 治験薬剤投与の有無に限らず、治験に起因して生じた好ましくない事象(有害事象)のことをいいます。 |
| 「補償責任」と「賠償責任」の違いは? |
| 補償責任とは「違法性を前提としない責任」で治験依頼者に過失がなくても、被験者の受けた被害を担保するという考え方で、治験との因果関係が認められて初めて責任が生じることになります。一方、賠償責任は「違法性を前提とする責任」であり、治験を行うものに過失があった場合に負担する責任です。 |