総合内科

東堂龍平

 総合内科は、脳循環・高血圧グループ、腎臓グループ、糖尿病グループ、血液グループ、呼吸器グループの5グループで構成されており、以下に各グループ別に述べる。

脳循環・高血圧グループ
 脳血管障害、高血圧症の診断、治療、予防戦略面から、臨床的、基礎的研究をおこなっている。平成13年度は、若年世代の脳卒中の診断、治療、予防戦略の確立、神経の再生と機能再建による新しいリハビリテーション医療の研究、高血圧の大規模臨床試験施行のための総合的研究、脳循環機能画像における定量化技術の確立と臨床応用、高齢者神経疾患のリハビリテーションによる機能回復機序の解明を主テーマとして取り組んできた。

腎臓グループ
 腎疾患は健康診断において検尿異常や高血圧、血液検査異常で発見されることが多いが、比較的無症状のため見過ごされやすい。しかしながら20年の経過で見ると、腎機能を失い人工透析療法を必要とする症例が40%近くあるとされている。
 当グループでは国民の健康を脅かし社会生活に多大な影響をもたらす腎疾患、とりわけ慢性腎炎についてその診断と治療に積極的に取り組んでいる。また進行性腎障害の管理、慢性腎不全の合併症の予防と治療に取り組んでいる。

糖尿病グループ
 政策医療の内分泌・代謝疾患および腎疾患に関係した糖尿病および糖尿病性腎症を中心に臨床的、基礎的研究を行っている。
 厚生科学研究の糖尿病の疫学調査、血管合併症の発症予防と進展抑制に関する研究(JDCS)、腎症の進展抑制のための指標作成と治療指針作成に関する研究、クリティカルパスによる医療の質の向上に関する研究や、国立病院共同臨床研究などに取り組んでいる。

血液グループ
 政策医療(血液・造血器疾患ネットワーク)の近畿地区基幹医療施設、日本血液学会認定研修施設施設でもある。スタッフは臨床血液学を専門とする医師と無菌室看護など卓越した専門技術を有する看護婦およびコメディカルで構成される。造血器悪性疾患の化学療法、自家および同種造血幹細胞移植も行っている。関連大学病院(複数)のみならず近辺の血液を専門とする施設とも密接な関連を持ち、最新の情報を交換、最新の医療を行っている。

呼吸器グループ
 呼吸器疾患は、人口の高齢化や大気汚染や喫煙により、悪性腫瘍や慢性閉塞性肺疾患が増加している。なかでも政策医療の一つである肺癌の診療に力を入れている。肺癌化学療法の研究は兵庫医科大学内科学3と臨床共同研究をして大学病院と同等レベルの事実に裏付けられた最新の治療を行っている。

【平成13年度研究業績発表】
−著述発表−
A-0
TAGAYA M, HARING HP, STUIVER I, WAGNER S, ABUMIYA T, LUCERO J, LEE P, COPELAND BR, SEIFFERT D, DEL ZOPPO GJ. Rapid loss of microvascular integrin expression during focal brain ischemia reflects neuron injury. J Cereb Blood Flow Metab 21:835-846, 2001

NAGAI Y, KITAGAWA K, SAKAGUCHI M, SHIMIZU Y, HASHIMOTO H, YAMAGAMI H, NARITA M, OHTSUKI T, HORI M, MATSUMOTO M. Significance of earlier carotid atherosclerosis for stroke subtypes. Stroke 32:1780-1785, 2001

HASHIMOTO H, KITAGAWA K, HOUGAKU H, SHIMIZU Y, SAKAGUCHI M, NAGAI Y, IYAMA S, YAMANISHI H, MATSUMOTO M, HORI M. C-reactive protein is an independent predictor of the rate of increase in early carotid atherosclerosis. Circulation 104:63-67, 2001

SHIMIZU Y, ITOH T, HOUGAKU H, NAGAI Y, HASHIMOTO H, SAKAGUCHI M, HANDA N, KITAGAWA K, MATSUMOTO M, HORI M. Clinical usefulness of duplex ultrasonography for the assessment of renal arteriosclerosis in essential hypertensive patients. Hypertens Res 24:13-17, 2001

KUGE Y, YOKOTA C, TAGAYA M, YAMAGUCHI T, MINEMATSU K. Serial Changes in cerbral blood flow and flow-metabolism uncoupling in primates with acute thromboembolic stroke. J Cereb Blood Flow Metab 21:202-210, 2001

OKAMOTO M, ETANI H, YAGITA Y, KINOSHITA N, NUKADA T. Diminished reserve for cerebral vasomotor response to l-arginine in the elderly: Evaluation by transcranial Doppler sonography. Gerontology 47:131-135, 2001

PROGRESS Collaborative Group. Randomised trial of a perindopril-based blood-pressure-lowering regimen among 6105 individuals with previous stroke or transient ischaemic attack. Lancet 358:1033-1041, 2001

A-2
多賀谷昌史、峰松一夫:血管内科 各論第6章「脳血管」メディカルレビュー社、2001

恵谷秀紀:高血圧の治療(WHO/ISH 1999ガイドライン)「心臓・血管疾患で使う薬剤ノー」楠岡英雄(編)、メディカ出版、2001

恵谷秀紀:降圧剤「心臓・血管疾患で使う薬剤ノート」楠岡英雄(編)、メディカ出版、2001

和田 晃:血液透析の原理と方法「これだけは知っておきたい透析クリニックマニュアル」藤井正満、椿原美春、今井圓裕編、診断と治療社、2001年5月

和田 晃:透析室におけるリスクマネジメント「これだけは知っておきたい透析クリニックマニュアル」藤井正満、椿原美春、今井圓裕編、診断と治療社、2001年5月

東堂龍平:第1章 主要疾患治療ノート 5危険因子の管理「高脂血症の治療、糖尿病の治療」編集楠岡英雄、メディカ出版、2001

東堂龍平:第2章 薬剤ノート 13血糖降下剤「心臓・血管疾患で使う薬剤ノート」編集楠岡英雄、メディカ出版、2001

A-3
榊原陽子、塚由佳子、仲村章代、村田充功、冨山洋子、井上磨智子、福原吉典:アトピー性皮膚炎をもつ透析導入患者の看護−MRSAを保菌した症例を経験して−。大阪透析研究会誌19:149-152、2001

河原邦光、岡垣篤彦、木村 明、河野 明、東堂龍平、倉田明彦、楠岡英雄:院内オーダリングシステムにおける病理検査のオンライン化の経験。病理と臨床19:781-787、2001

A-4
楠岡英雄、東堂龍平、岡垣篤彦:療情報の電子化の目的。治療83:206-209、2001

恵谷秀紀:高脂血症治療薬は脳卒中発症を抑制出来るか。EBMジャーナル2:304-310、2001

恵谷秀紀:特集 21世紀の脳卒中療;糖尿病、高脂血症治療薬の意義。Pharma Media 19:53-64、2001

多賀谷昌史:脳血管と血管増殖因子。脳と循環6(1):77-81、2001

A- 5
東堂龍平:糖尿病性腎症と大血管合併症の管理。平成13年度腎疾患研修会テキスト31-33、2001

中西悦子、中山博文、恵谷秀紀、古河 聡、大江洋介、井坂吉成、今泉昌利、阿部 裕、辻本朋美、大野ゆう子:喫煙と脳血管障害-画像断と疫学的検討-生活習慣と脳血管障害-脳卒中患者の発症前後の生活習慣の変化-。平成12年度喫煙科学財団研究年報359-364、2001

多賀谷昌史:局所脳虚血における再生/血管新生(VEGFおよびVEGF受容体の発現に関する検討)。循環器病研究委託費11公-3平成12年度研究報告書、2001年

井坂吉成:若年世代の脳卒中の診断、治療、予防戦略に関する全国多施設共同研究。循環器病研究委託費12指2平成12年度研究報告書、2001年

井坂吉成:循環器機能画像における定量化技術とその臨床応用に関する研究。循環器病研究委託費11公-10平成12年度研究報告書、2001年

恵谷秀紀:高血圧の大規模臨床試験施行のための総合的研究。循環器病研究委託費11公5平成12年度研究報告書、2001年

松下幸司:長寿科学総合研究事業高齢者神経疾患のリハビリテーションによる機能回復機序に関する研究。平成12年度分担研究報告書、2001年

松下幸司:一般病院とリハビリテーション専門病院の脳卒中リハビリテーション効果、費用の比較に関する研究。平成12年度分担研究報告書、2001年

A-6
東堂龍平:国立大阪病院(糖尿病グループ)の案内。医者がすすめる専門病院399、2001

東堂龍平:「糖尿病の名医」全国50。週刊ポスト10月19日号:192-195、2001

−口演発表−
B-2
TAGAYA M, KUGE Y, YOKOTA C, YAMAGUCHI T, MINEMATSU K. Induced VEGF and neuropilin-1 expression in gocal brain ischemia in primates. 20th International Symposium on Cerebral Blood Flow and Metabolism, Taipei, Chinese Taipei, 2001年

HASEGAWA Y, TAGAYA M, FUJIMOTO S, YAMAGUCHI T, MINEMATSU K. Effects of filtration plasmapheresis on cerebral blood flow and early reperfusion in acute aherothrombotic brain infarct. 20th International Symposium on Cerebral Blood Flow and Metabolism, Taipei, Chinese Taipei, 2001年

B-3
福原吉典、和田 晃、杉浦寿央:院内感染撲滅を目指した21世紀の透析医療:国立総合病院における感染症対策の現状。第46回日本透析医学会学術集会6:22-24、大阪、2001

B-4
古河 聡、松下幸司、井坂吉成、木村泰之、恵谷秀紀、今泉昌利:超音波検査による頸部頸動脈パラメータは脳循環動態を反映し得るか?。第26回日本脳卒中学会総会、大阪市、2001年3月

井坂吉成、木村泰之、橋本弘行、大江洋介、恵谷秀紀:Tc-99m HMPAO SPECT1回静脈血採血によるacetazolamide-CBFの定量。第41回日本核医学会総会、金沢市、2001年10月

河野雄平、万波俊文、小島俊一、恵谷秀紀、上野道雄、斉藤大治、青崎 登、品川達夫、桑島 厳、今井 潤、村谷博美:家庭収縮期血圧に基づいた高血圧治療の共同研究(HOSP study):概要と中間結果。第24回日本高血圧学会総会、大阪市、2001年10月

横田千晶、井上裕康、久下裕司、多賀谷昌史、長谷川泰弘、鐙谷武雄、山口武典、峰松一夫:拡延性抑制現象が誘発された霊長類における脳の組織学的検討。第26回日本脳卒中学会総会、大阪、2001年3月

鐙谷武雄、多賀谷昌史、横田千晶、峰松一夫:脳虚血再灌流後の病態の及ぼすVEGFの影響。第26回日本脳卒中学会総会、大阪、2001年3月

東堂龍平、池田雅彦、瀧 秀樹、加藤 研、山本かをる、田中文子、作道清香、岡垣篤彦、楠岡英雄、井上通敏:病院情報システムにおける統合型データベースシステムの構築と糖尿病における利用。第56回国立病院療養所総合医学会、仙台、2001年11月

作道清香、池田雅彦、阪本扶美枝、瀧 秀樹、東堂龍平:2型糖尿病患者におけるグリクラジドおよびヴォグリボースとグルメピリドの薬効比較。第56回国立病院療養所総合医学会、仙台、2001年11月

真鍋 悟、中山 環、今西健二、鞍田三貴、三嶋喜久子、瀧 秀樹、池田雅彦、東堂龍平:外来糖尿病患者の有効的な栄養食事指導法-重点指導より複数指導が有効。第56回国立病院療養所総合医学会、仙台、2001年11月

木村 明、河野 明、藤田幸久、林 輝子、大橋澄子、吉崎悦郎、河原邦光、倉田明彦、福原吉典、岡垣篤彦、東堂龍平、楠岡英雄:オーダリングシステムを含む病理検査業務支援システムの構築。第56回国立病院療養所総合医学会、仙台、2001年11月

加藤 研、池田雅彦、田中文子、山本かをる、瀧 秀樹、東堂龍平、久保田稔:GliclazideおよびVogliboseとNateglinideの薬効比較。第44回日本糖尿病学会年次学術集会、京都、2001年4月

東堂龍平、楠岡英雄、岡垣篤彦、池田雅彦、瀧秀樹、加藤 研、山本かをる、田中文子、井上通敏:病院情報システムにおける統合型データベースシステムの構築と糖尿病における利用。第44回日本糖尿病学会年次学術集会、京都、2001年4月

山本かをる、興津順子、池田雅彦、田中文子、加藤 研、瀧 秀樹、東堂龍平、久保田稔:糖尿病専門外来と循環器専門外来におけるPioglitazone処方の違い。第44回日本糖尿病学会年次学術集会、京都、2001年4月

桑原節子、成川輝明、涌井佐和子、西村元伸、酒巻建夫、星山佳治、山田研一、東堂龍平、HOSPnet糖尿病性腎症研究班:日本人の糖尿病性腎症の疫学的病態特性:全国国立病院・療養所HOSPnet糖尿病性腎症共同研究-食事調査からの解析(第1報)。第44回日本糖尿病学会年次学術集会、京都、2001年4月

山田研一、涌井佐和子、西村元伸、酒巻建夫、星山佳治、東堂龍平、HOSPnetDM腎症研究班:日本人2型DM腎症の疫学的病態特性(第2報):国立病院・療養所HOSPnetDM腎症研究-遺伝子多型との関連性-。第44回日本糖尿病学会年次学術集会、京都、2001年4月

大石まり子、大星 隆、成宮 学、山本和利、森川博由、東堂龍平、JDNR Group:未治療初2型糖尿病患者の合併症有病率と進行率について。第44回日本糖尿病学会年次学術集会、京都、2001年4月

鐙谷武雄、多賀谷昌史、横田千晶、峰松一夫:脳虚血再灌流後の病態の及ぼすVEGFの影響。第26回日本脳卒中学会総会、大阪、2001年3月

阿部 亨、奥窪 琢、北田 修、杉田 實:び漫性陰影を呈した転移性肺腫瘍の1症例。第56回国立病院療養所総合医学会、仙台、2001年11月

杉浦寿央、三上聡司、中田裕人、和田 晃、福原吉典:腎血流ドプラ法を用いた尿細管間質病変の評価。第44回日本腎臓学会学術総会、東京、2001年5月

三上聡司、中田裕人、杉浦寿央、和田 晃、福原吉典:表在化動脈に感染性動脈瘤を生じ上肢切断にいたった1症例。第46回日本透析医学会学術集会、大阪、2001年6月

B-5
杉浦寿央:腎血流ドプラ法の有用性。第45回日本臨床検査医学会近畿支部例会、大阪、2001年12月

島影美鈴、井上信正、河原邦光、大島孝一、岡 剛史、井上寛一:がん抑制遺伝子drsの発現抑制とATL発症との関連。第60回日本癌学会総会、横浜、2001年9月

B-6
浅田貴子、岡田昌也、井上信正、松渕登代子、河原邦光:Hodgkin's disease様の組織像を呈したATLの1例。第75回近畿血液学地方会、神戸、2001年6月

井上信正、森口三咲、佐野徹明、松渕登代子:自家末梢血幹細胞移植を行ったSubcutaneous panniculitis-like T cell lymphomaの2例。第22回国立病院療養所血液同好会、仙台、2001年11月

中田裕人、三上聡司、杉浦寿央、和田 晃、福原吉典:咽頭炎、下痢症状を機に発症した溶血性尿毒症症候群(HUS)の孤発例。第31回日本腎臓学会西部学術集会、金沢、2001年10月

瀧 秀樹:2型糖尿病患者におけるSU剤とアルファ・グルコシダーゼとナテグリニドの薬効比較。第4回勢多糖尿病懇話会、大阪、2001年2月

鈴木ちぐれ、中田裕人、三上聡司、杉浦寿央、和田 晃、福原吉典、東堂龍平、恵谷秀紀:ステロイド治療中に非定型抗酸菌症を合併したANCA関連腎炎の1例。第166回日本内科学会近畿地方会、京都、2001年12月

石神 祟、松本省二、白石 淳、多賀谷昌史、矢坂正弘、峰松一夫:特発性中大脳動脈解離が原因と考えられた脳梗塞の2症例。日本神経学会第75回近畿地方会、大阪

B-8
井坂吉成:99mTc-HMPAO SPECTと1回静脈血採血による脳血流量の定量。大阪核医学懇話会、大阪、2001年8月

東堂龍平:シンポジウム:単一カルテの採用に向けて-その問題点と解決法-。第2回カルテ記載の勉強会、京都、2001年1月

瀧 秀樹:糖尿病と動脈硬化。国立大阪病院脳卒中患者会ひまわりの会講演会、大阪、2001年3月

東堂龍平:病院情報システムにおける電子療録と長期療支援システム。平成12年度医療情報システム研修会、東京、2001年1月

池田雅彦:nateglinideの使用経験。第1回糖尿病治療セミナー、大阪、2001年3月

池田雅彦:軽症糖尿病Study。第19回阪大第一内科糖尿病研究会、大阪、2001年12月

東堂龍平:糖尿病性腎症と大血管合併症の管理。平成13年度腎疾患研修会、千葉、2001年10月

東堂龍平:糖尿病の慢性合併症・腎。第29回DM.Educator勉強会、大阪、2001年12月

B-9
東堂龍平:糖尿病パート1。番組名「くらしの健康相談室」豊中コミュニティーケーブルテレビ、2001年10月

東堂龍平:糖尿病パート1。番組名「くらしの健康相談室」東大阪ケーブルテレビ、2001年10月

東堂龍平:糖尿病パート2。番組名「くらしの健康相談室」豊中コミュニティーケーブルテレビ、2001年11月

東堂龍平:糖尿病パート2。番組名「くらしの健康相談室」東大阪ケーブルテレビ、2001年11月

阿部 亨:くらしの健康相談室。第55回肺結核篇ケーブルテレビ広域ネット番組、大阪、2001年5月

阿部 亨:くらしの健康相談室。第56回肺ガン篇ケーブルテレビ広域ネット番組、大阪、2001年5月