眼  科
斉藤喜博

当院眼科は厚生労働省の推し進める感覚器疾患政策医療ネットワークの一員として日本最高の眼科であることを目標にしており、スタッフ一同、日夜研鑚を積んでおります。平成15年3月の時点で眼科医の構成は常勤医5名、レジデント2名、研修医2名の総勢9名で、レジデント以上の各々の医師は専門分野を持ち、毎週行っている症例カンファレンスなどで互いに意見交換をしながら高いクオリティーの診療を提供しています。
臨床実績として一番に挙げられるのは豊富な手術件数にあり、その数は他の一般総合病院眼科を圧倒するものがあります。多くの症例数をこなすための裏付けとなっている確実で最新の手術技術により、重症糖尿病網膜症、増殖硝子体網膜症、血管新生緑内障などの難治症例にも多くの実績があります。平成14年の手術実績としては、通常の白内障・眼内レンズ手術約1100件、硝子体茎離断術・増殖硝子体網膜症手術(白内障手術併施含む)約300件、裂孔閉鎖術(強膜内陥術)約50件、緑内障約120件(白内障手術併施含む)、その他約130件と多種、多岐にわたっています。この手術件数は前年と比べかなり増加していますが、一泊二日の白内障手術入院を導入するなどのシステムの改革に取り組んでいることも大きく寄与していると思われます。
当院の研究はこのような豊富な臨床症例をもとにした臨床研究が主となっています。網膜疾患の分野では糖尿病網膜症の治療成績や黄斑部疾患の視機能評価法、非常に稀な網膜疾患などに対する報告がされました。緑内障では難治の血管新生緑内障に対する治療の詳細な解析や他の疾患を合併する症例の治療成績など、さらに角膜疾患やぶどう膜炎の治療においても最先端の研究成果をあげています。また数名の医師は国内学会のシンポジストとして招かれ、高い評価を受けています。このように国内外を問わず、さまざまな学会報告や、論文投稿、医学書の執筆がなされています。
当眼科スタッフ一同、現状に満足することなく、より一層の充実を目指して、さらなる臨床研究を推し進めています。

【平成14年度研究業績発表】
A-0
SAWA M, KAMEI M, OHJI M, MOTOKURA M, SAITO Y, TANO Y] Changes in fluorescein angiogram early after surgical removal of choroidal neovascularization in age-related macular degeneration. Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 240:12-16

KIUCHI Y, OKADA K, ITO N, HAYASHIDA Y, FUKUI K, OHNISHI T, ISHIMOTO I, SAITO Y: Effect of a single drop of latanoprost on intraocular pressure and blood-aqueous barrier permeability in patients with uveitis. Kobe Journal of Medical Sciences 48:153-159

A-1
斉藤喜博:網膜色素上皮異常「眼科外来シリーズ6、網膜外来」田野保雄、176-185、メヂカルビュー、東京

斉藤喜博、田野保雄:血管閉塞性疾患の診療 序論「月刊眼科診療プラクティス85 血管閉塞性疾患」斉藤喜博、田野保雄、1、文光堂、東京

斉藤喜博、田野保雄:血管閉塞性疾患の診療 総説「月刊眼科診療プラクティス85 血管閉塞性疾患」斉藤喜博、田野保雄、2-9、文光堂、東京

斉藤喜博:血管攣縮網膜脈絡膜症「月刊眼科診療プラクティス85 血管閉塞性疾患」斉藤喜博、田野保雄、48-53、文光堂、東京

斉藤喜博:網膜静脈閉塞症、網膜動脈閉塞症「今日の診断指針(第5版)」亀山正邦、高久史麿、1476-1478、医学書院、東京

塩谷易之:角膜トポグラフィー「角膜移植ガイダンス−適応から術後管理まで−」坪田一男、島崎潤、榛村重人、73-76、南江堂、東京

A-3
斉藤喜博:第26回臨床写真スタジオAicardi症候群。眼紀53:171-172

斉藤喜博:特集:手遅れにさせない、糖尿病網膜症「糖尿病と眼の関係って?」。眼科ケア4:10-16

沢美貴、斉藤喜博、亀田知加子、田野保雄:全身性エリトマトーデスの眼合併症―網膜・網膜色素上皮障害。日眼会誌106:474-480

相馬剛至、木内良明、福井佳苗、林田泰隆、大西貴子、石本一郎、斉藤喜博:開放隅角緑内障におけるラタノプロストとウノプロストンの併用効果。臨眼56:1811-1815

A-4
木内良明:再手術へのタイミング。臨眼56(臨時増刊号):273-274

B-2
SAITO Y, KIUCHI Y, NAKAE K, SHIOTANI Y, HAMANAKA N, SUZUKI A, TOKORO T, HASHITANI T, TANO Y: Vitrectomy with subretinal lavage for removal of hard exudates and subretinal fluid in eyes with severe diabetic retinal edema. ARVO meeting, Florida, USA, Apr. 2002

NAGANO H, NAKAYAMA Y, JOMORI T, SAITO Y, TANO Y: Effect of kallidinogenase on a model of ocular circulation disturbance induced by endothelin-I. ARVO meeting, Florida USA, Apr. 2002

SAWA M, SAITO Y, HAYASHI A, KUSAKA S, OHJI M, TANO Y: Lack of nuclear sclerosis development 3 years after nonvitrectomizing vitreous surgery. International Conference of Ophthalmology, Sydney Australia, 2002

TERAKAWA N, NAKATA T, YAMAZAKI K, KIUCHI Y, SAITO Y, ITO N, OKADA K:Binding ability of dorzolamide to synthetic melanin. XII International Congress of Eye Research, Geneva Switzerland, October 2002

B-3
斉藤喜博:シンポジウム:なお直面する難題の糖尿病網膜症:現実と対応最前線 急速に悪化する糖尿病網膜症。第8回糖尿病眼学会総会、大阪、2002年3月

森 和彦、木内良明、大鳥安正:インストラクションコース 関西緑内障道場―隅角からみた病型診断―。第56回日本臨床眼科学会、盛岡、2002年9月

木内良明:ランチョンセミナー 血管新生緑内障-手術のタイミングと戦略。第8回糖尿病眼学会総会、大阪、2002年3月

B-4
伊藤重雄、木内良明、中江一人、塩谷易之、濱中紀子、斉藤喜博、津村浩志、相馬剛至、伊東奈美:血管新生緑内障に対する緑内障手術成績を左右する因子。第25回日本眼科手術学会総会、広島、2002年1月

伊東奈美、木内良明、中江一人、塩谷易之、斉藤喜博、濱中紀子、津村浩志、相馬剛至、伊藤重雄:線維柱帯切除後の低眼圧黄斑症には結膜を剥離して強膜弁へ縫合を追加するとよい。第25回日本眼科手術学会総会、広島、2002年1月

濱中紀子、斉藤喜博、中江一人、木内良明、塩谷易之、岡田康平、津村浩志、相馬剛至、伊東奈美、伊藤重雄:黄斑上手術後に医原性血管新生黄斑症が生じた2例。第25回日本眼科手術学会総会 広島、2002年1月

佐藤達彦、日下俊次、生野恭司、五味文、大路正人、田野保雄、斉藤喜博:小児網膜硝子体疾患に対する手術治療成績。第25回日本眼科手術学会総会、広島、2002年1月

相馬剛至、塩谷易之、濱中紀子、木内良明、斉藤喜博:角膜混濁が透明化したホモ接合型アベリノ角膜変性症の再発形態。第26回角膜カンファランス、横浜、2002年2月

斉藤喜博、木内良明、中江一人、塩谷易之、濱中紀子、橋谷忠憲、所敏宏、鈴木厚、田野保雄:広汎で重症な滲出性糖尿病網膜浮腫への網膜下洗浄術。第8回糖尿病眼学会総会、大阪、2002年3月

伊東奈美、木内良明、伊藤重雄、中江一人、斉藤喜博、塩谷易之、浜中紀子、岡田康平、津村浩志、相馬剛至:増殖糖尿病網膜症に続発した血管新生緑内障に対する線維柱帯切除、硝子体同時手術。第8回糖尿病眼学会総会、大阪、2002年3月

長野弘、中山幸晴、城森孝仁、斉藤喜博、田野保雄:エンドセリンT誘発家兎眼循環障害モデルにおける視神経乳頭血流量に対するKalliginogenaseの作用。第106回日本眼科学会総会、仙台、2002年5月

岡田康平、木内良明、伊東奈美、伊藤重雄、斉藤喜博、中島正之、池田恒彦:ぶどう膜炎に続発した緑内障の手術治療成績。第56回日本臨床眼科学会、盛岡、2002年9月

斉藤喜博、中江一人、濱中紀子、相馬剛至、伊藤重雄、伊東奈美、岡田康平、塩谷易之、木内良明:糖尿病乳頭症とされる乳頭浮腫の原因は硝子体乳頭牽引によるものか?第56回日本臨床眼科学会、盛岡、2002年9月

相馬剛至、塩谷易之、濱中紀子、斉藤喜博:AIDS,悪性リンパ腫、急性リンパ性白血病に伴うサイトメガロウイルス網膜炎の4例。第56回日本臨床眼科学会、盛岡、2002年9月

伊藤重雄、斉藤喜博、濱中紀子、西田健太郎、伊東奈美、岡田康平、塩谷易之、中江一人、木内良明:クリスタリン網膜症の2症例。第41回日本網膜硝子体学会、東京、2002年11月

西田健太郎、斉藤喜博、中江一人、伊藤重雄、濱中紀子、塩谷易之、岡田康平、伊東奈美、木内良明:黄斑円孔、黄斑上幕の視機能のM-CHARTSによる検討。第41回日本網膜硝子体学会、東京、2002年11月

B-6
相馬剛至、塩谷易之、濱中紀子、林田康隆、斉藤喜博:サイトメガロウイルス網膜炎の4症例。第327回大阪眼科集談会、大阪、2002年4月

伊東奈美、斉藤喜博、中江一人、濱中紀子、木内良明、塩谷易之、岡田康平、伊藤重雄、西田健太郎:硝子体牽引と糖尿病乳頭症。第329回大阪集談会、大阪、2002年8月

岡田康平、木内良明、伊東奈美、斉藤喜博、中島正之、水谷泰之、桑山泰明、大鳥安正、池田恒彦:ぶどう膜炎に続発した緑内障に対する手術の成績を左右する因子。第68回日本中部眼科学会、大阪、2002年11月

伊東奈美、木内良明、岡田康平、斉藤喜博、塩谷易之、中田智子、寺川伸江、山崎邦夫、赤野威彦:自己血清点眼による結膜濾過胞の瘻孔閉鎖。第68回日本中部眼科学会、大阪、2002年11月

中田智子、寺川伸江、山崎邦夫、赤野威彦、木内良明、斉藤喜博、塩谷易之、岡田康平、伊東奈美:自己血清点眼液の無菌試験。第68回日本中部眼科学会、大阪、2002年11月

伊藤重雄、西田健太郎、伊東奈美、岡田康平、濱中紀子、塩谷易之、中江一人、木内良明、斉藤喜博:クリスタリン網膜症の2症例。第331回大阪集談会、大阪、2002年12月

西田健太郎、伊東奈美、斉藤喜博、中江一人、濱中紀子、木内良明、塩谷易之、岡田康平、伊藤重雄:黄斑円孔、黄斑上膜の視機能のM-CHARTSによる検討。第331回大阪集談会、大阪、2002年12月

B-8
木内良明:糖尿病と緑内障。大阪医大セミナー、大阪、2002年3月

斉藤喜博:パネルディスカッション 白内障手術合併症。第3回ネオサージャンファイトクラブ、大阪、2002年5月

木内良明:正常眼圧緑内障の手術の時期。テレフォンカンファレンス、奈良、2002年6月

木内良明:視神経乳頭と緑内障。市民健康講座(目の勉強会)、大阪、2002年6月

木内良明:緑内障薬物治療の謎。第2回尼崎緑内障ラウンドテーブル、尼崎、2002年8月

斉藤喜博:パネルディスカッション 眼内炎。第4回ネオサージャンファイトクラブ、大阪、2002年10月

木内良明:視神経乳頭のみかた。テレフォンカンファレンス、奈良、2002年11月

木内良明:ドルゾラミドはメラニン色素にあまりくっつかない。第21回関西緑内障セミナー、大阪、2002年12月

木内良明:診断に迷う症例。第2回近畿眼科オープン症例検討会、大阪、2002年12月