総合内科
東堂龍平

 総合内科は,脳循環・高血圧グループ,腎臓グループ,糖尿病グループ,血液グループ,呼吸器グループの5グループで構成されており,以下に各グループ別に述べる.

脳循環・高血圧グループ
 脳血管障害,高血圧症の診断,治療,予防戦略面から,臨床的,基礎的研究をおこなっている.平成14年度は,若年世代の脳卒中の診断,治療,予防戦略に関する全国多施設共同研究,高血圧の大規模臨床試験研究施行のための総合的研究,家庭血圧に基づいた高血圧の至適治療に関する大規模研究(効果的医療技術確立推進臨床研究)を主テーマとして取り組んできた.

腎臓グループ
 当グループでは,腎疾患,とりわけ慢性腎炎についてその診断と治療に積極的に取り組んでいる.また進行性腎障害の管理,慢性腎不全の合併症の予防と治療に取り組んでいる.
 IgA腎症における腎組織病変のスコアー化と治療指針成に関する研究(国立病院共同臨床研究),IgA腎症に対するアンジオテンシンII受容体拮抗薬の効果に関する研究(厚生科学研究事業),腎血流ドプラ法による慢性糸球体腎炎における尿細管間質病変の評価などが主テーマである.

糖尿病グループ
 内分泌・代謝疾患としての糖尿病と,腎臓病としての糖尿病性腎症の2つの政策医療に関連して,臨床的,基礎的研究を行っている.
 厚生科学研究としての糖尿病における血管合併症の発症予防と進展抑制に関する研究や糖尿病性腎疾患の進展抑制のための新たな指標作成とそれに基づく治療指針作成に関する研究,国立病院共同臨床研究としての糖尿病性足病変における治療方針及びクリニカルパスの作成や政策医療ネットワークを用いた内分泌・代謝性疾患データバンクの構築と遺伝子検索に関する研究などに取り組んでいる.

血液グループ
 政策医療(血液・造血器疾患ネットワーク)の近畿地区基幹医療施設,日本血液学会認定研修施設でもある.スタッフは臨床血液学を専門とする医師と無菌室看護など卓越した専門技術を有する看護婦およびコメディカルで構成される.造血器悪性疾患の化学療法,自家および同種造血幹細胞移植も行っている.関連大学病院(複数)のみならず近辺の血液を専門とする施設とも密接な関連を持ち,最新の情報を交換,最新の医療を行っている.

呼吸器グループ
 呼吸器疾患は,人口の高齢化や大気汚染や喫煙により,悪性腫瘍や慢性閉塞性肺疾患が増加している.なかでも政策医療の一つである肺癌の診療に力を入れている.肺癌化学療法の研究は兵庫医科大学内科学3と臨床共同研究をして大学病院と同等レベルの事実に裏付けられた最新の治療を行っている.

【平成14年度研究業績】
A-0
HASHIMOTO H, KITAGAWA K, ETANI H, MATSUMOTO M, HORI H: C-reactive protein`s effect on carotid artery atherosclerosis, Cardiology Review 19: 11-15

KITAGAWA K, MATSUMOTO M, SASAKI T, HASHIMOTO H, KUWABARA K, OHTSUKI T, HORI H: Involvement of ICAM-1 in the progression of atherosclerosis in APOE-knockout mice, Atherosclerosis 160:305-310

FUJIMOTO S, HASEGAWA Y, YOKOTA C, TAGAYA M, HAYASHIDA K, YAMAGUCHI T, MINEMATSU K: Acetazolamide challenge test using semiquantitative 123I-IMP SPECT for detection of cerebral misery perfusion, J Neurol Sci 205: 21-27

YOKOTA C, KUGE Y, HASEGAWA Y, TAGAYA M, ABUMIYA T, EJIMA N, TAMAKI N, YAMAGUCHI T, MINEMATSU K: Unique profile of spreading depression in a primate model, J Cereb Blood Flow Metab 22: 835-842

A-2
東堂龍平:視床下部梗塞後に著名な高インスリン血症を呈した視床下部性肥満症「ケースファイル内科疾患50」堀正二,222-225,南江堂,東京

A-3
河原邦光,木村明,岡垣篤彦,藤田幸久,河野明,林輝子,大橋澄子,東堂龍平,倉田明彦,楠岡英雄:国立大阪病院内オーダリングシステムにおける細胞診検査のオンライン化。臨床病理 50巻(6):630-634

楠岡英雄,東堂龍平,是恒之宏,岡垣篤彦,山崎邦夫,井上通敏:長期診療支援システムの構築とその利用。BME 16(4):44-50

A-4
橋本弘行,恵谷秀紀:高血圧性脳症の病態診断法の進歩と降圧治療。血圧9:914-918

谷向 健,松山知弘,阿部 亨,二木芳人,松島敏春,北田 修,杉田 實:プランルカスト投与にて発生した難治性下痢をザフィルルカスト投与により回避し得,かつコントロール良好となった気管支喘息の1症例。Pharma Medica 20(3):161-163

A-5
恵谷秀紀,古河聡,井坂吉成:頚動脈血流ドプラ法を用いた高血圧性脳血管臓器障害評価法の検討 高血圧の大規模臨床試験研究施行のための総合的研究(11公-5):分担研究報告。平成13年度循環器病研究委託費研究報告書2001:135

多賀谷昌史:局所脳虚血後の再生/血管新生に関する検討:神経の再生と機能再建による新しいリハビリテーション医療に関する研究(11公-3):分担研究報告。平成13年度循環器病研究委託費研究報告書2001:98

橋本弘行,古河聡,恵谷秀紀,木村泰之,安部裕子,井坂吉成:一般病院とリハビリテーション専門病院の脳卒中リハビリテーション効果,費用の比較に関する研究:分担研究報告。平成13年度厚生科学研究費補助金,長寿科学総合研究事業研究報告書2002:17-22

楠岡英雄,森田文,恵谷秀紀,東堂龍平,廣島和夫,中島和江,松村泰志,武田裕,蜂谷昌広,大嶋比呂志:インシデント情報登録収載事業の指定フォーマット報告に対応した院内インシデント・レポート・システムの構築。医療情報学22(Suppl.):754-755

鞍田三貴,中山環,今西健二,真鍋悟,三嶋喜久子,瀧秀樹,池田雅彦,東堂龍平 :外来糖尿病患者の有効的な栄養食事指導法に関する考案。New Diet Therapy18:190-195

橋本弘行,古河聡,恵谷秀紀,木村泰之,安部裕子,井坂吉成:一般病院とリハビリテーション専門病院の脳卒中リハビリテーション効果,費用の比較に関する研究:分担研究報告。平成13年度厚生科学研究費補助金、長寿科学総合研究事業研究報告書2002:17-22

A-6
恵谷秀紀:脳卒中治療の進歩:慢性期の管理 成人病シリーズ35回。SENRI NEWS 2003 38:7-8


B-4
杉浦寿央,三上聡司,和田晃,福原吉典:腎血流ドプラ法による尿細管間質病変の評価。第99回日本内科学会講演会,名古屋市,2002年3月

木村泰之,多賀谷昌史,橋本弘行,安部裕子,大江洋介,井坂吉成,渡辺嘉之,御供政紀,恵谷秀紀:主幹脳動脈狭窄における梗塞の臨床像-脳血流分布と梗塞部位との関連について。第27回日本脳卒中学会総会,仙台市,2002年4月

西村元伸,山田研一,東堂龍平,斉藤斉美,景山洋,加藤泰久,尾山秀樹,長瀬教夫,吉住秀之,加藤雅彦,大星隆司,清野仁,島田典生,能登裕,横山直方,富永洋一,山崎弘子,後藤嘉樹,東輝一朗,田中剛史,深沢洋:糖尿病性腎症発症進展における酸化ストレスの関与に関する研究 : 国立病院・療養所HOSPnet DM腎症研究。第45回日本糖尿病学会年次学術集会,東京,2002年5月

五郎川伸一,松久宗英,大歳健太郎,河盛段,狭間洋至,畑聖弘,中原逸朗,梶本佳孝,池田雅彦,久保田稔,山崎義光,堀正二:ダブルクランプ検査を用いたSU剤二次無効患者の病態解析および治療法の選択指標。第45回 日本糖尿病学会年次学術集会,東京,2002年5月

作道清香,池田雅彦,瀧秀樹,坂本扶美枝,東堂龍平,久保田稔:2型糖尿病患者におけるgliclazideおよびvogliboseとglimepirideの薬効比較。第45回日本糖尿病学会年次学術集会,東京,2002年5月

坂本扶美枝,池田雅彦,作道清香,瀧秀樹,坂本扶美枝,東堂龍平,久保田稔,山義光:軽症2型糖尿病フォローアップスタディ(第一報)。nateglinideあるいはvogliboseによる血糖管理。第45回日本糖尿病学会年次学術集会,東京,2002年5月

河原邦光,木村明,岡垣篤彦,藤田幸久,河野明,林輝子,大橋澄子,東堂龍平,倉田明彦,楠岡英雄:院内オーダリングシステムにおける細胞診検査のオンライン化。第43回日本臨床細胞学会総会,大阪,2002年6月

三上聡司,杉浦寿央,和田晃,福原吉典:MRSAトンネル感染を発症した抗リン脂質抗体症候群(ARB)の2症例。第47回日本透析医学会年次学術集会・総会,東京,2002年7月

万波俊文,斉藤大治,小島俊一,恵谷秀紀,桑島巌,今井潤,村谷博美,上野道雄,青崎登,品川 達夫,河野雄平:家庭収縮期血圧に基づいた高血圧治療の共同研究(HOSP study):観察期と1年後の中間結果。第25回日本高血圧学会総会,東京,2002年10月

阿部亨,竹中乃里子,奥窪琢,北田修,杉田實:透析患者の発症した癌性胸膜炎の1症例。第57回国立病院療養所総合医学会,福岡,2002年10月

坂本扶美枝,池田雅彦,作道清香,瀧秀樹,東堂龍平,久保田稔,山崎義光:ナテグリニドおよびボグリボースによる軽症2型糖尿病フォローアップスタディ(第一報) 。第57回 国立病院療養所総合医学会,福岡,2002年10月

楠岡英雄,森田文,恵谷秀紀,東堂龍平,廣島和夫,大嶋比呂志:インシデント情報登録収載事業の指定フォーマット報告に対応した院内インシデント・レポート・システムの構築。第22回医療情報学連合大会,福岡,2002年11月

B-6
中森綾,三上聡司,杉浦寿央,和田晃,福原吉典:悪性腫瘍との鑑別が困難であった尿毒症性心外膜炎の1例。第32回日本腎臓学会西部学術大会,和歌山,2002年10月

坂本扶美江,瀧 秀樹,山形俊昭,作道清香,池田雅彦,東堂龍平,杉浦寿央,和田 晃,福原吉典,恵谷秀紀:糖尿病及び肝障害に合併し大量の出血を伴った気腫性膀胱炎の1例。169回日本内科学会近畿地方会,大阪,2002年12月

鈴木智子,池田雅彦,坂本扶美枝,作道清香,瀧秀樹,東堂龍平,久保田稔:短期血糖管理がグルカゴン負荷検査へ及ぼす影響。第39回 日本糖尿病学会近畿地方会,和歌山市,2002年11月

作道清香,池田雅彦,鈴木智子,坂本扶美枝,瀧秀樹,東堂龍平,久保田稔:glibenclamideとglimepirideの薬効比較。第39回 日本糖尿病学会近畿地方会,和歌山市,2002年11月

坂本扶美枝,瀧秀樹,鈴木智子,作道清香,池田雅彦,東堂龍平,山形俊昭:重度の出血性貧血を伴う気腫性膀胱炎を来した2型糖尿病の1例。第39回 日本糖尿病学会近畿地方会,和歌山市,2002年11月

B-8
恵谷秀紀:脳卒中治療の進歩:慢性期の管理。千里ライフサイエンス振興財団市民公開講座,吹田市,2002年10月

多賀谷昌史:脳血管障害の診断と治療。大阪市東医師会学術講演会,大阪市,2002年11月

東堂龍平:糖尿病教育入院の紹介。第3回糖尿病治療セミナー,大阪市,2002年3月

池田雅彦:インスリン療法について。第2回大阪糖尿病患者教育担当者研修会(ODES),大阪市,2002年6月

池田雅彦:糖尿病の薬物療法(経口糖尿病薬)。第32回DM Educator勉強会,大阪市,2002年12月