消化器科
池田昌弘

消化器科は消化管、肝、胆・膵の消化器全般にわたる疾患の診療を行うなかで、臨床研究を推進している。消化管の分野では(胆膵を含め)、内視鏡診断と治療が中心となっている。とくに胃癌の内視鏡切除は適応拡大をテーマとしてITナイフを導入し研究をすすめている。QOL改善を目指した狭窄解除、瘻孔形成などの治療分野にも取り組んでいる。また、癌化学療法の領域は症例が増えてきており、研究成果が得られはじめている。難病としての炎症性腸疾患も症例の増加とともに、新しい治療法と長期経過が研究対象となっている。
肝疾患の入院症例の大部分は肝癌、慢性肝炎、合併症を伴った肝硬変によって占められている。肝癌は従来からのTAE・PEITのほかに、適応を選んでマイクロ波やラジオ波による治療、持続動注療法などを行うなど、幅広く対応できる態勢を整え、臨床研究に結びつけている。慢性肝炎ではB型に対するラミブジン治療、C型に対するリバビリン治療が加わり、インターフェロンもより有効性の高い製剤や投与法が開発され、治験も含めて研究対象となっている。難病としてのPBCや自己免疫性肝炎も、症例を集積して診断治療を積極的に行っている。
胆汁膵液排出、胃食道逆流、腸管運動障害などの機能障害に対する診療、消化器疾患でのQOLの改善と評価の標準化といった視点からの取り組みもすすめている。

【平成14年度研究業績発表】
A-0
KAWANO S, MURATA H, TSUJI S, KUBO M, TATSUTA M, ISHII H, KANEDA T, SATO T, YOSHIHARA H, MASUDA E, NOGUCHI M, KASHIO S, IKEDA M, KANEKO A: REFLUX ESOPHAGIIS: NATURAL HISTORY AND TREATMENT Reandomized comparative study of omeprazole and famotidine in reflux esophagitis.Journal of Gastroenterology and Hepatology 17:955-959

SHIMIZU K, MICHIDA T, NISIMURA Y, SATOMI E, KUWAHARA K, KURATA A, IKEDA M: ENDOSCOPIC RESECTION OF GASTRIC PLASMACYTOMA.Digestive Endoscopy 14:119-122

KIMURA M, TATUMI K, TADA H, IZUMI Y, KANEKO A, KATO M, MASUZAWA M, IKEMOTO M, YABUSAKI Y, HIDAKA Y, AMINO N: Anti-CYP2D6 antibodies detected by quantitative radioligand assay and relation to antibodies to liver-specific arginase in patients with autoimmune hepatitis.Clinica Chimica Acta 316:155-164

A-2
池田昌弘:ウイルス性膵炎。臨床医のための膵炎「Basic&Clinical Science」大槻 眞 監修 220-224、(株)現代医療社、東京、2002

A-3
結城暢一、法水淳、石田永、井上隆:血液透析と肝炎ウイルス。総合臨床51(6):1924-1928

A-4
池田昌弘、道田知樹,他:電子カルテとMST−膵癌―。消化器内視鏡14(10):1681-1688

佐藤 公、北原史章、北村敬利、深沢光晴、城崎輝之、大塚博之、久保克浩、中村俊也、小嶋裕一郎、藤野雅之、松本由朗、依田芳紀、小林一久、両角敦郎、池田昌弘:スクリーニング超音波検査で発見される膵嚢胞性腫瘍の診療方針。消化器内視鏡14(1):97-103

津田南都子、池田昌弘:喉元過ぎても熱さ忘れず-食道熱傷。消化器内視鏡14(6):963-965

池田昌弘、道田知樹、西村善也:膵仮性嚢胞・膵管ドレナージ。消化器内視鏡14(9):1406-1407

池田昌弘、道田知樹、西村善也、里見絵理子:膵癌。消化器内視鏡14(10):1681-1688

結城暢一、林紀夫:HCV感染症の透析患者に対するリバビリン治療−パイロットスタディ−。Journal of Viral Hepatitis日本語版3(1):26-31

池田昌弘:胃体上部の白い粘膜−扁平上皮の胃内進展。消化器内視鏡14(4):492-495

A-5
里見絵理子、道田知樹、他:十二指腸内に動注カテーテルが。消化器内視鏡14(2):234-235

海老原敏、道田知樹、他:がん専門医療施設を活用したがん診療の標準化に関する共同研究。平成13年度厚生省がん研究助成金による研究報告集580-594

A-6
加藤道夫:B型肝炎ウイルスによる肝癌発癌抑止に向けて。Schneller 48:2-5

B-2
SATOMI E, SAKAMORI R, NISHIYAMA A, SHIMIZU K, TUDA N, NISHIMURA Y, MICHIDA T, KANEKO A, YUKI N, YAMAMOTO K, KATO M, IKEDA M: Gastric Antral Vascular Ectasia in Chronic Liver Diseases. 26th International Congress of Internal Medicine, 京都, 2002年5月

B-3
金子晃、加藤道夫、池田昌弘:自己免疫性肝炎の非典型例の検討。DDW−Japan、横浜、2002年10月

加藤道夫、結城暢一、林紀夫:難治性C型慢性肝炎に対するTwo-step interferon rebound therapy。第6回日本肝臓学会大会、信州、2002年10月

結城暢一、阪森亮太郎、加藤道夫:B型慢性肝炎疾患の治療の進歩−B型慢性肝炎疾患におけるviral replication制御の臨床的意義−。第88回日本消化器病学会総会、旭川、2002年4月

阪森亮太郎、結城暢一、加藤道夫:B型慢性肝炎の抗ウイルス療法の適応と問題点−高感度PCR法によるラミブジン長期投与後のHBV増殖抑制の評価とその臨床的意義。第44回日本消化器病学会大会、第6回日本肝臓学会大会合同、横浜、2002年10月

B-4
道田知樹、阪森亮太郎、西山彩子、清水健太郎、津田南都子、里見絵理子、西村善也、金子晃、結城暢一、山本佳司、加藤道夫、池田昌弘、河原邦光、辻仲利政:胃腫瘍切除後胃における異時性多発腫瘍についての検討。日本消化器内視鏡学会総会、山梨、2002年4月

道田知樹、阪森亮太郎、西山彩子、清水健太郎、津田南都子、里見絵理子、西村善也、金子晃、結城暢一、山本佳司、加藤道夫、池田昌弘、河原邦光、辻仲利政:胃腫瘍に対する内視鏡治療成績の検討−EMR-L法とITナイフ法との比較−。第56回国立病院療養所総合医学会、2002年10月

道田知樹、阪森亮太郎、西山彩子、清水健太郎、津田南都子、里見絵理子、西村善也、金子晃、結城暢一、山本佳司、加藤道夫、池田昌弘、河原邦光、辻仲利政:胃腫瘍に対するEMRの治療成績の検討−EMR-L法とITナイフ法との比較−。日本消化器内視鏡学会総会、2002年10月

西田真佐夫、島田志美、斎藤誠、桑原健、北村良雄、赤野威彦、加藤道夫、池田昌弘:肝疾患に対する栄養療法における薬剤師の役割。第17回日本静脈経腸栄養学会、熊本、2002年1月

西田真佐夫、島田志美、斎藤誠、桑原健、北村良雄、赤野威彦、加藤道夫、池田昌弘:肝硬変患者における栄養療法アセスメントの実施について。第56回国立病院療養所総合医学会、福岡、2002年10月

津田南都子、阪森亮太郎、西山彩子、清水健太郎、里見絵理子、西村善也、道田知樹、金子晃、結城暢一、山本佳司、加藤道夫、池田昌弘:胃体部縦走発赤の臨床的意義。第63回日本消化器内視鏡学会総会、甲府、2002年4月

結城暢一、長岡貴幸、山代雅敏、望月圭、阪森亮太郎、西山彩子、清水健太郎、津田南都子、里見絵理子、西村善也、道田知樹、金子晃、山本佳司、池田昌弘、加藤道夫:B型急性肝炎寛解症例のウイルス学的・組織学的長期予後の検討。第38回日本肝臓学会総会、大阪、2002年6月

里見絵理子、阪森亮太郎、西山彩子、清水健太郎、津田南都子、西村善也、道田知樹、金子晃、結城暢一、山本佳司、加藤道夫、池田昌弘:非特異性(原発性)十二指腸炎−特に他の上部消化管炎症を併存しない症例の臨床像について−。第63回日本消化器内視鏡学会総会、山梨、2002年4月

B-5
道田知樹、西村善也、池田昌弘:胃腫瘍に対するEMR法−IT法を導入して−。日本消化器内視鏡地方会シンポ、大阪、2002年9月

池田昌弘:消化器内視鏡治療-最近の進歩。日本内科学会100周年記念教育講演、大阪、2002年12月

池田昌弘:消化器内視鏡偶発症例の検討。第8回神戸消化器カンファレンス、神戸、2002年4月

道田知樹、西村善也、池田昌弘:胃腫瘍に対するEMR法−ITナイフを導入して−。第69回日本消化器内視鏡学会近畿地方会、シンポジウム、大阪、2002年10月

B-6
河面聡、津田南都子、西山彩子、阪森亮太郎、清水健太郎、里見絵理子、西村善也、道田知樹、金子晃、結城暢一、山本佳司、加藤道夫、池田昌弘:内視鏡的に切除した胃カルチノイドの1例。第69回日本消化器内視鏡学会近畿地方会、大阪、2002年10月

森正彦、清水健太郎、西山彩子、山中ゆか、阪森亮太郎、里見絵理子、西村善也、道田知樹、金子晃、結城暢一、山本佳司、加藤道夫、池田昌弘:意識障害により発症した成人高いシトルリン血症の1例。第77回日本消化器病学会近畿支部例会、京都、2002年9月

藤原美都、金子晃、山中ゆか、西山彩子、阪森亮太郎、清水健太郎、里見絵理子、西村善也、道田知樹、山本佳司、加藤道夫、池田昌弘、是恒之宏、倉田明彦:胆嚢癌の治療中、仮性心室瘤を認めた一症例。第168回日本内科学会近畿地方会、京都、2002年9月

谷岡理恵、道田知樹、津田南都子、西山彩子、阪森亮太郎、清水健太郎、里見絵理子、西村善也、金子晃、山本佳司、加藤道夫、池田昌弘:貧血、低蛋白血症を認めた好酸球性胃腸炎の1例。第69回日本消化器内視鏡学会近畿地方会、大阪、2002年10月

阪森亮太郎、西山彩子、清水健太郎、津田奈都子、里見絵理子、西村善也、金子晃、結城暢一、山本佳司、加藤道夫、池田昌弘:内視鏡的に切除した上十二指腸角の腺腫の一例。第68回日本消化器内視鏡学会近畿地方会、京都、2002年3月

阪森亮太郎:Pharmaco MRCPについて。第4回大阪GI研究会(OGI)、大阪、2002年4月

阪森亮太郎:Pharmaco MRCP −十二指腸乳頭機能不全の診断について−。第5回臨床研究プロジェクト検討会、大阪、2002年8月

B-7
道田知樹、阪森亮太郎、西山彩子、清水健太郎、津田南都子、里見絵理子、西村善也、金子晃、結城暢一、山本佳司、加藤道夫、池田昌弘、河原邦光、辻仲利政:IIb様進展を伴う診断困難例。第318回大阪胃研、2002年

道田知樹、阪森亮太郎、西山彩子、清水健太郎、津田南都子、里見絵理子、西村善也、金子晃、結城暢一、山本佳司、加藤道夫、池田昌弘、河原邦光、辻仲利政:MALTomaの1例。第9回近畿EUSクリニカルカンファレンス、2002年

道田知樹、阪森亮太郎、西山彩子、清水健太郎、津田南都子、里見絵理子、西村善也、金子晃、結城暢一、山本佳司、加藤道夫、池田昌弘、河原邦光、辻仲利政:胃腫瘍に対するEMR ーITナイフを導入してー。OGM、2002年10月

道田知樹、阪森亮太郎、池田昌弘:pharmaco MRCP。OGI、2002年4月

道田知樹、阪森亮太郎、西山彩子、清水健太郎、津田南都子、里見絵理子、西村善也、金子晃、結城暢一、山本佳司、加藤道夫、池田昌弘、河原邦光、辻仲利政:胃腫瘍に対するEMRの治療成績の適応と限界。国立大阪病院第1回病診連携連絡会、2002年6月

B-8
加藤道夫:Two-step Interferon Rebound Therapyの現状と今後の展望。第6回日本肝臓学会大会、信州、2002年10月

加藤道夫:難治性C型慢性肝炎に対するインターフェロン治療。学術講演会、徳島、2002年1月

加藤道夫:C型慢性肝炎に対する新しいインターフェロン治療戦略。第1回インターフェロン治療研究会 置賜部会、山形、2002年3月

加藤道夫:ラミブジン投与後1年以上経過したB型慢性肝炎例の検討。第3回大阪B型肝炎治療研究会、大阪、2002年4月

加藤道夫:ウイルス性肝炎に対する新しい治療戦略。大阪市東医師会学術講演会、大阪、2002年4月

加藤道夫:C型慢性肝炎に対する新しいインターフェロン治療戦略。東成区医師会学術講演会、大阪、2002年4月

加藤道夫:B型肝炎 診断・治療のUp to date。第5回肝疾患治療を考える会、和歌山、2002年7月

加藤道夫:B型肝癌発癌抑止にむけて−B型肝炎 診断、治療の進歩−。日本肝臓学会・大阪府共催公開講座、大阪、2002年9月

里見絵理子:GAVEの内視鏡治療。第6回上町台消化器セミナー、大阪、2002年7月

加藤道夫:C型慢性肝炎のインターフェロン治療の現状。第7回上町台消化器セミナー、大阪、2002年12月