臨床検査科
福原吉典
臨床検査科は主に血液・尿などの検体検査を行う「総合検査室」、外来患者様の採血・採尿と診察前検査を扱う「外来一般検査室」、細菌やウイルスなど感染症の検体を扱う「微生物遺伝子検査室」、安全かつ適正な輸血ができるよう血液製剤の管理と検査を行う「輸血管理室」、心電図・呼吸機能・超音波検査などを行う「生理機能検査室」、手術標本などを対象に主に癌の診断を行う「病理細胞検査室」に大別される。各検査室では臨床検査技師が、自動分析装置や最新の医療機器を駆使しながら、外来や病棟へ高度に精度管理された報告を、正確かつ迅速に届けるよう日夜努力している。
臨床検査科の特徴:
1. 私たちのモットー 「正確なデータをいつでも迅速に」正しいデータを臨床側に返すことは臨床検査技師にとって最も大切なことである。このため、精度管理には大きな努力を払っており、平成14年度の日本医師会の精度管理調査(全国調査と試験)では、国立病院トップの99.5点を獲得した。
2. 24時間緊急検査対応 夜間・休日も当直制をとり、いつでも必要な臨床検査が迅速に行えるようになっている。取り扱い数は年々増加の一途をたどっていて、救急救命に寄与している。さらに、外来での診察前検査にも力を入れ、外来診療の充実に尽力している。
3. 輸血管理業務 血液製剤の発注・管理、輸血検査業務のすべてを検査科で行い、リスク管理を強化し、安全な血液製剤をいかに患者様にご提供できるかをテーマに、積極的な業務改善に取り組んでいる。
4. 院内感染防止 病院の診療レベルを測る上で、院内感染対策がどの程度徹底しているかは大きな評価ポイントである。臨床検査科内に感染情報室を設置し臨床側に定期的に情報発信するとともに、感染コントロールチームの主要メンバーとして中心的役割を果たしている。日本環境感染症学会の認定病院を獲得している。
5. 病理検査 当院では婦人科悪性腫瘍、大腸癌をはじめとする消化器癌・乳癌・骨軟部悪性腫瘍・血液系腫瘍の取り扱いが多く、これらの適切な診断には免疫染色(酵素抗体法)が併用され、診断率の向上・治療法の選択に寄与している。細胞診の対象も広い領域におよび、術中の迅速組織診の際にも、迅速細胞診として全例に併用され手術成績向上に寄与している。

【平成15年度研究発表業績】
A-0
KOMORI T, DOKI Y, KABUTO T, ISHIKAWA O, HIRATSUKA M, SASAKI Y, OHIGASHI H, MURATA K, YAMADA T, MIYASHIRO I, MANO M, ISHIGURO S, IMAOKA S:Prognostic significance of the size of cancer nests in metastatic lymph nodes in human esophageal cancers, J Surg Oncol. Jan; 82: 19-27, 2003.

SAKAMOTO H, UEDO N, IISHI H, HIGASHINO K, ISHIHARA R, MITANI K, NARAHARA H, TATSUTA M, MANO M, ISHIGURO S:Treatment of primary malignant melanoma of the esophagus with endoscopic injection of interferon-beta combined with systemic chemotherapy: a case report, Gastrointest Endosc. 57(6): 773-7, 2003

NAKANISHI H, ARAKI N, SAWAI Y, KUDAWARA I, MANO M, ISHIGURO S, UEDA T, YOSHIKAWA H:Cystic synovial sarcomas: imaging features with clinical and histopathologic correlation, Skeletal Radiol. 32: 701-7, 2003.

SHIMAKAGE M, KAWAHARA K, SASAGAWA T, INOUE H, YUTSUDO M, YOSHIDA A, YANOMA S:Expression of Epstein-Barr Virus in Thyroid Carcinoma Correlates With Tumor Progression, HUMAN PATHOLOGY vol,34 No.11 1170-1177,2003

A-2
福原吉典:6章 検査値異常の判断のしかた、「透析患者の生活指導ガイド」改訂第2版 飯田喜俊、115-139,南江堂、東京、2003年12月

A-4
福原吉典:腎透析療法の長期合併症 血液透析の長期合併症とその対策。医療 57:693-698,2003.

今村文生、真能正幸:肺大細胞神経内分泌癌(large cell neuroendocrine carcinoma)の病理と治療。呼吸器科 3: 526-529, 2003.

中紀文、中西啓文、荒木信人、真能正幸、石黒信吾、久田原郁夫、橋本伸之、名井陽、上田孝文、吉川秀樹:骨・軟部腫瘍の診断と治療 21世紀への展開 基礎的研究 発生機序 癌関連遺伝子からの解析 融合遺伝子の実地臨床応用。別冊整形外科 43: 31-38, 2003

石黒信吾、味木和喜子、上堂文也、辻直子、石原立、安原裕美子、真能正幸、春日井務、西澤恭子、小柳由美子、土岐祐一郎、津熊秀明:疫学および病理学の立場からみた食道癌と他臓器重複癌。胃と腸 38: 283-290, 2003

A-5
木内利明、真能正幸、細木茂、目黒則夫、前田修、黒田昌男、宇佐美道之、古武敏彦:腎細胞癌に随伴する微小腎細胞癌の頻度。成人病医学研究助成報告集平成14年度:5-6, 2003

児玉憲、 東山聖彦、高見康二、桧垣直純、栗山啓子、楠洋子、中山富雄、真能正幸:小型肺腺癌の術前予後因子としてのGGO面積半定量の意義。 成人病医学研究助成報告集平成14年度:10-11, 2003

A-6
福原吉典:保存期慢性腎不全の治療戦略。大阪市東医師会月報 7月号:3-4,2003.

B-3
春日井務、元村和由、真能正幸、西澤恭子、和田昭、石黒信吾:乳癌におけるセンチネルリンパ節転移の病理診断。第92回日本病理学会総会、福岡、2003年4月

B-4
安原裕美子、真能正幸、春日井務、石黒信吾:preT ALL(L2)に対する骨髄移植後に前処置関連毒性Regimen-related toxicityにて死亡した1剖検例。第92回日本病理学会総会、福岡、2003年4月

竹中明美、中泉明彦、今村文生、大宮英泰、中山富雄、楠洋子、成瀬靖悦、末永絹恵、真能正幸:当センターにおける外来迅速細胞診の現状。第44回日本臨床細胞学会総会、東京、2003年5月

杉浦寿央、中森綾、和田晃、福原吉典:慢性糸球体腎炎における尿細管間質病変の腎血流ドプラによる評価。第46回日本腎臓学会学術総会、東京、2003年5月

中森綾、杉浦寿央、和田晃、福原吉典:維持透析中に著明な低カリウム血症を呈した1症例。第48回日本透析医学会年次学術集会、大阪、2003年6月

西口驤フ、川口和子、佐藤清、真能正幸、福原吉典:輸血後異なる機序で溶血性副作用を示した症例のコンサルテーション。第58回国立病院療養所総合医学会、札幌、2003年11月 

古屋晃子、松永加奈江、新田幸一、舩坂裕久、峠田孝、小野利枝、渡邉清司、佐藤清、真能正幸、福原吉典:全自動凝固線溶装置(STA)による血漿FDP試薬の検討。第52回日本医学検査学会、埼玉、2003年5月

B-6
古屋晃子、松永加奈江、新田幸一、舩坂裕久、峠田孝、小野利枝、渡邉清司、佐藤清、真能正幸、福原吉典:全自動凝固線溶装置(STA)による血漿FDP試薬の検討。第30回国立病院臨床検査技師協会近畿支部学会、神戸、2003年6月

作道広樹、中森綾、杉浦寿央、和田晃、福原吉典:前立腺癌に対する治療開始後に発症した急速進行性糸球体腎炎の1例。 第33回日本腎臓学会西部学術大会 名古屋、2003年10月

桧垣直純、児玉憲、東山聖彦、高見康二、大宮英泰、栗山啓子、楠洋子、今村文生、真能正幸:術前肺穿刺によるimplantationが疑われた肺癌術後胸壁転移の1例。第77回日本肺癌学会関西支部会、大阪、2003年2月

大宮英泰、東山聖彦、桧垣直純、高見康二、児玉憲、今村文生、栗山啓子、真能正幸:長期経過観察し得た肺原発MALTリンパ腫の1切除例。第77回日本肺癌学会関西支部会、大阪、2003年2月

山下晋也、藤谷和正、増田慎三、柏崎正樹、池永雅一、平尾素宏、武田裕、三嶋秀行、沢村敏郎、辻仲利政、真能正幸:原発部位同定に難渋した腹部巨大腫瘤の1例。第536回大阪外科集談会、大阪、2003年12月

藤田幸久:「肺」部門スライドカンファレンス症例提示。日本臨床細胞学会大阪府支部細胞検査士会平成15年度スライドカンファレンス、大阪、2003年12月

B-8
福原吉典:慢性腎不全の治療戦略。鶴見区医師会、大阪、2003年2月

福原吉典:慢性腎不全の治療戦略。東医師会、大阪、2003年6月

福原吉典:慢性腎不全の治療戦略。生野区医師会大阪、2003年7月