消化器科

池田昌弘

消化器科は消化管、肝、胆・膵の消化器全般にわたる疾患の診療を行うなかで、消化管、肝臓を中心に臨床研究を推進している。
消化管の分野では(胆膵を含め)、内視鏡診断と治療が中心となっている。
1 早期胃癌内視鏡切除:ITナイフを用いたsubmucosal dissectionは関西地区で有数の症例数を誇り、適応拡大をテーマとしてprospective studyをすすめている。胃以外の臓器(食道、十二指腸、大腸)への応用もすすめている。
2 QOL改善を目指した治療:狭窄解除、瘻孔形成などを対象として先進的な技術を取り入れて臨床的研究をすすめている。
3 癌化学療法:切除不能消化管癌を対象にプロトコールを設定して有効性を検討している。最近増加している膵癌の治療成績向上が今後の課題である。
4 炎症性腸疾患:症例の増加とともに、新しい治療法と長期経過が研究対象となっている。
5 大腸ポリープ、癌症例が増加しており、内視鏡診断精度の向上を目指した色素内視鏡、拡大内視鏡が研究対象として加わった。

肝疾患症例の大部分は肝癌、慢性肝炎、合併症を伴った肝硬変によって占められている(政策医療の項参照)。
1 肝細胞癌:従来からのTAE・PEITのほかに、適応を選んでラジオ波治療、間欠的動注化学療法、持続動注化学療法などを行い、臨床研究に結びつけている。早期発見のための診断精度向上も研究対象となっている。
2 慢性肝炎:より有効性の高いインターフェロン製剤や投与法が開発され、治験も含めて治療成績が研究対象となっている。
3 肝硬変合併症:低アルブミン血症、腹水、肝性脳症などの治療が、治験を含めた研究対象となっている。TAE、静脈瘤治療時の栄養状態の改善を目指した自主研究が行われている。
その他、十二指腸乳頭機能異常、胃食道逆流症、腸管運動障害などの機能障害に対する診断と治療も、今後の大きな研究テーマとして取り組みをすすめている。

【2005年研究発表業績】
A-0
YUKI N,MATSUMOTO S, TADOKORO K,MOCHIZUKI K,KATO M,YAMAGUCHI T:Significance of liver negative-strand HCV RNA quantitation in chronic hepatitis C,Journal of Hepatology advance online publication,doi 10.1016/j.jhep.2005

A-3
藤谷和正、里見絵里子、竹野淳、平尾素宏、辻仲利政、中森正二、三嶋秀行、池永雅一、柏崎正樹、池田昌弘:進行胃癌による上部消化管癌性狭窄に対するステント療法の意義、癌と化学療法、32:

里見絵里子、池田昌弘:上部消化管悪性狭窄に対するステント留置の基本とコツ。消化器内視鏡、17:1649?1652、2005

伊与田賢也、結城暢一、山本佳司、加藤道夫:B型急性肝炎と慢性肝炎急性増悪Acute Hepatitis B and Acute Exacerbation of Chronic Hepatitis B、最新医学別冊「ウイルス性肝炎」2号

伊与田賢也:急性肝炎、慢性肝炎、老年病ガイドブック(メジカルビュー社)

伊与田賢也:肝硬変、肝癌、老年病ガイドブック(メジカルビュー社)

A-4
泉裕子、道田知樹、池田昌弘:出血を繰り返した空腸血管性病変。消化器内視鏡、17:382?383、2005

中川瑠美子、里見絵里子、上田高志、中村剛之、阪森亮太郎、分島一、伊予田賢也、道田知樹、山本佳司、池田昌弘、真能正幸:内視鏡的乳糖切除により診断し得た十二指腸乳糖部胃上皮化生の1例。消化器内視鏡、17:396?399、2005

藤野雅之、久保克浩、大塚博之、佐藤公、河合勉、中村俊也、両角敦郎、池田昌弘、中村孝司、丹羽寛文:小腸鏡が役立った症例。消化器内視鏡、17:532?536、2005

中村剛之、池田昌弘、森正彦、白阪琢磨、竹田雅司、真能正幸:AIDSの消化管病変の特徴?食道病変を中心に。胃と腸、40:1146-1154,2005

結城暢一、林紀夫:e抗原陰性B型慢性肝炎に対するラミブジン療法後における持続的効果、Journal of Viral Hepatitis 日本語版 6:30-31,2005

A-5
道田知樹、伊与田賢也、加藤道夫、上田高志、中村剛之、泉裕子、西村安司、林典子、太田高志、戸高明子、白畠伸宏、結城暢一、山本佳司、池田昌弘:がん専門医療施設を活用したがん診療の標準化に関する共同研究。早期消化器癌に対する内視鏡的治療法の開発と評価に関する研究。平成16年度厚生省がん研究助成金による研究報告集 556-570,2005

道田知樹、池田昌弘:胃腫瘍EMR例での内視鏡・生検診断の正確性の検討 ―切開・剥離法(ESD)症例でのprospective study−。消化器内視鏡、Medical Tribune38(7)p4,2005

中川瑠美子、里見絵理子、上田高志、中村剛之、阪森亮太郎、分島一、伊与田賢也、道田知樹、山本佳司、池田昌弘:内視鏡的乳頭切除により診断し得た十二指腸乳頭部胃上皮化性の一例。消化器内視鏡17(3):396-9,2005

泉裕子、道田知樹、池田昌弘:出血を繰り返した空腸血管性病変。消化器内視鏡17(3):382-3, 2005

B-2
MICHIDA T,NAKAMURA T,UEDA T,IZUMI Y,SHIRAHATA N,SATOMI E,IYODA K,YUKI N,YAMAMOTO K,KATO M,IKEDA M:Endoscopic micosal dissection(ESD)for early gastric cancer-A prospective study for extension of indication of endoscopic mucosal resection(EMR)-.AGA

B-3
伊与田賢也,加藤道夫:C型慢性肝炎に対するPeg-IFNα2bとRibavirin併用療法における早期HCV RNA変動比(0-2 ratio,0-4 ratio)を用いた治療効果予測。第36回日本肝臓学会西部会、鈴鹿、2005年1月

B-4
伊与田賢也、加藤道夫、上田高志、中村剛之、泉裕子、西村安司、林典子、太田高志、戸高明子、白畠伸宏、道田知樹、結城暢一、山本佳司、池田昌弘:肝細胞癌(HCC)肝動脈塞栓療法(TAE)後の肝機能低下防止を目的とした栄養療法に関する無作為化比較試験。第36回日本肝臓学会西部会、鈴鹿、2005年1月

伊与田賢也、加藤道夫、泉裕子、上田高志、中村剛之、林典子、太田高志、西村安司、戸高明子、白畠伸宏、里見絵理子、道田知樹、結城暢一、山本佳司、池田昌弘:C型慢性肝炎に対するIFN治療無効例における肝発癌と長期経過。第41回日本肝臓学会総会、大阪、2005年6月

伊与田賢也、加藤道夫、泉裕子、上田高志、中村剛之、戸高明子、白畠伸宏、里見絵理子、道田知樹、結城暢一、山本佳司、池田昌弘:C型慢性肝炎に対するIFN治療著効後に肝細胞癌を発症した6例の検討。第91回日本消化器病学会総会、東京、2005年5月

道田知樹、中村剛之、上田高志、泉裕子、白畠伸宏、伊予田賢也、里見絵理子、山本佳司、池田昌弘:胃腫瘍EMR例での内視鏡生検診断の正確性の検討?切開剥離法(ESD)症例でのprospective study。第1回日本消化管学会総会、名古屋、2005年1月

里見絵里子、道田知樹、池田昌弘:慢性肝疾患を背景とした胃毛細血管拡張症(Gastric antral vascular ectasia)について。第69回日本消化器内視鏡学会総会、東京、2005年5月

藤谷和正、里見絵里子、竹野淳、平尾素宏、辻仲利政、中森正二、三嶋秀行、池永雅一、柏崎正樹、池田昌弘:進行胃癌による上部消化管癌性狭窄に対するステント療法の意義。第27回癌局所療法研究会、大阪、2005年7月

道田知樹、中村剛之、池田昌弘:早期胃癌に対するESDの適応拡大に関するprospective studyの成績と問題点?特に術前診断の正確性の面よりーDDWJapan、神戸、2005年10月

道田知樹:胃腫瘍EMR例での内視鏡・生検診断の正確性の検討 ―切開・剥離法(ESD)症例でのprospective study。第1回日本消化管学会総会、名古屋、2005年1月

道田知樹、中村剛之、池田昌弘:EMR適応外病変に対する切開・剥離法(ESD)の有用性 ―適応拡大に関するprospective study−。第77回日本胃癌学会総会、横浜、2005年5月

B-5
中村剛之、道田知樹、泉裕子、上田高志、白畠伸宏、里見絵里子、伊予田賢也、山本佳司、加藤道夫、池田昌弘:上行結腸の半周性LSTに対してESDを施行した一例。第74回日本消化器内視鏡学会近畿地方会、京都、2005年3月

道田知樹、中村剛之、池田昌弘:早期胃癌に対するESD適応拡大の現状と展望。第74回日本消化器内視鏡学会近畿地方会、シンポジウム。大阪、2005年10月

結城暢一:輸血検査における新興再興感染症の最新知見:日本輸血学会北海道支部会特別講演、札幌、2005年7月

結城暢一:B型肝炎検査の最近の話題:第45回近畿医学検査学会シンポジウム、大津、2005年10月

上田高志、伊与田賢也、泉裕子、中村剛之、林典子、太田高志、西村安司、戸高明子、白畠伸宏、里見絵理子、道田知樹、結城暢一、山本佳司、加藤道夫、池田昌弘:シスプラチン肝動注の単回投与が奏功した初発Vp4肝細胞癌の一例。第41回日本肝癌研究会、幕張、2005年6月

上田高志、伊与田賢也、加藤道夫、泉裕子、中村剛之、林典子、太田高志、西村安司、戸高明子、白畠伸宏、里見絵理子、道田知樹、結城暢一、山本佳司、池田昌弘:C型慢性肝炎に対するPEG-IFNα2a単独療法の有効性と安全性。第41回日本肝臓学会総会、大阪、2005年6月

B-6
道田知樹、中村剛之、池田昌弘:早期胃癌に対する切開剥離法における術前の工夫。第74回日本消化器内視鏡学会近畿地方会、京都、2005年3月

上田高志、池田昌弘、太田高志、林典子、泉裕子、西村安司、中村剛之、戸高明子、白畠伸宏、伊予田賢也、里見絵里子、道田知樹、結城暢一、山本佳司、加藤道夫、真能正幸:十二指腸原発平滑筋肉腫の一例。第83回日本消化器病学会近畿支部例会。大阪、2005年9月

太田高志、伊予田賢也、戸高明子、白畠伸宏、里見絵里子、道田知樹、結城暢一、山本佳司、加藤道夫、竹田雅司、真能正幸、池田昌弘:肝硬変による腹水貯留を認め、解剖所見が特徴的であった1症例。第177回日本内科学会近畿地方会。大阪、2005年9月

西村安司、伊予田賢也、林典子、太田高志、泉裕子、上田高志、中村剛之、戸高明子、白畠伸宏、道田知樹、結城暢一、山本佳司、加藤道夫、池田昌弘:食道静脈瘤胃前庭部毛細血管拡張症を伴った多発肝腎嚢胞症の1症例。第75回日本消化器内視鏡学会近畿地方会。大阪、2005年10月

道田知樹、中村剛之、池田昌弘:早期胃癌に対する切開・剥離法における術前の工夫。第74回日本消化器内視鏡学会地方会、大阪、2005年3月

道田知樹、中村剛之、池田昌弘:早期胃癌に対する切開・剥離法適応拡大の現状と展望。第75回日本消化器内視鏡学会地方会、大阪、2005年10月

B-7
結城暢一:Occult HBV感染、第6回輸血療法委員長会議特別講演、大阪、2005年10月

伊与田賢也、加藤道夫:当院におけるC型慢性肝炎に対するPeg-IFNα2a単独治療。厚生労働省科学研究費 肝炎班会議、長崎、2005年1月

伊与田賢也、加藤道夫、泉裕子、上田高志、中村剛之、林典子、太田高志、西村安司、戸高明子、白畠伸宏、里見絵理子、道田知樹、結城暢一、山本佳司、池田昌弘:C型慢性肝炎に対するIFN治療無効例における肝発癌と長期経過。第2回国立年金ジョイントカンファレンス、大阪、2005年7月

B-8
道田知樹:ESD術中所見について。第8回近畿消化管内視鏡治療研究会、大阪、2005年3月

道田知樹:ESD穿孔例について。第1回大阪消化管内視鏡治療研究会、大阪、2005年2月

道田知樹:早期胃癌に対する切開・剥離法。日本ME学会専門別研究会、大阪、2005年8月

道田知樹:早期胃癌に対する切開・剥離法。三菱ウェルファーマ社内研究会、大阪、2005年8月

道田知樹:安全にESDを行なうための技術とその習得方法。第8回近畿消化器ガイドライン講習会、大阪、2005年2月

加藤道夫:ウイルス性肝炎に対する最新の治療。第2回肝疾患症例検討会、大阪、2005年2月

加藤道夫:ウイルス性肝炎治療の新しい展開。福島県臨床肝疾患研究会、福島、2005年3月

加藤道夫:B型慢性肝炎のステージ分類と抗ウイルス薬治療 アデフォビル投与開始にあたって。B型肝炎勉強会、和歌山、2005年3月

加藤道夫:当院におけるC型慢性肝炎に対するPeginterferon α-2a単独治療成績について。C型肝炎学術講演会、大阪、2005年4月

加藤道夫:ウイルス性肝炎治療の新しい展開。大阪市東医師会学術講演会、大阪、2005年5月

加藤道夫:肝臓の診断と治療最前線 肝がん抑止をめざして。第69回日本消化器内視鏡学会総会 モーニングセミナー1、東京、2005年5月

加藤道夫:診療支援の実際:肝臓病教室。平成17年度第32回国立病院臨床検査技師協会近畿支部定期総会、大阪、2005年6月

加藤道夫:B型慢性肝炎のステージ分類と抗ウイルス薬治療 アデフォビル投与開始にあたって。中ノ島セミナー、大阪、2005年6月

加藤道夫:C型慢性肝炎の新たな治療戦略 ペグインターフェロン・リバビリン併用治療。消化器シリーズ学術講演会(平成17年度第2回)、大阪、2005年7月

加藤道夫:B型ウイルス性肝硬変患者の抗ウイルス療法。第2回北海道肝疾患治療研究会、北海道、2005年7月

加藤道夫:C型肝炎の現状と今後の展望。埼玉西部地区学術講演会、埼玉、2005年7月

加藤道夫:ウイルス性肝炎治療の新たな展開。城東区医師会学術講演会、大阪、2005年8月

加藤道夫:C型慢性肝炎に対するインターフェロン治療の現況。第5回ワンポイントカンファレンス、大阪、2005年8月

加藤道夫:B型肝炎治療の最前線。市民公開講座、大阪、2005年9月

加藤道夫:大阪医療センターにおける血友病患者の肝炎・肝硬変治療。近畿ブロック医療等相談会、大阪、2005年9月

加藤道夫:C型慢性肝炎に対する新しい治療法。第3回肝疾患症例検討会、大阪、2005年9月

加藤道夫:ウイルス性肝炎治療の新たな展開。病診連携勉強会、大阪、2005年9月

加藤道夫:C型慢性肝炎治療の現状と今後の展望 ペグインターフェロン+リバビリン併用療法。平成17年2005年9月学術講演会、大阪、2005年9月

加藤道夫:HBV-DNA測定から適切な抗ウイルス治療の選択に向けて HBステージ分類の観点から。DDW-Japan2005Kobeランチョンセミナー、兵庫、2005年10月

加藤道夫:C型慢性肝炎に対するペグインターフェロンα-2aの単独治療成績、DDW-Japan2005Kobeランチョンセミナー、兵庫、2005年10月

加藤道夫:C型慢性肝炎治療の新しい展開 ペグIFN・リバビリン併用療法を中心に。東成区医師会学術講演会、大阪、2005年10月

加藤道夫:C型慢性肝炎治療の新しい展開 ペグIFN・リバビリン併用療法を中心に。「肝がん撲滅運動」学術講演、大阪、2005年10月

加藤道夫:C型慢性肝炎治療の新しい展開 ペグIFN・リバビリン併用療法を中心に。茅ヶ崎消化器病研究会、神奈川、2005年10月

加藤道夫:治験実施経験談-医師にとってのインセンティブ。医師対象治験研修会、兵庫、2005年1月

加藤道夫:C型慢性肝炎治療の新しい展開 ペグIFN・リバビリン併用療法を中心に。第3回豊橋肝臓フォーラム、愛知、12005年1月

加藤道夫:B型慢性肝炎のステージ分類と抗ウイルス治療。第24回阪神消化器病談話会、兵庫、2005年1月

山本佳司:肝硬変と肝臓がん、口演。阪急サロンセミナー、大阪、2005年10月

B-9
池田昌弘:消化器のアレルギー。ラジオ大坂 アレルギー診察室 2005年6月