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重症心身障がい児(者)看護の見学を終えて

_ _ _ 第69回生 森脇絢音

私たち69回生は、3月に1日間、奈良医療センターと兵庫中央病院に分かれて重症心身障がい児(者)の看護を学ぶために見学に行かせていただきました。重症心身障がい児(者)の方々に対する医療は、民間病院でのアプローチが困難な分野であるセーフティネット系(政策)医療であり、国立病院機構がその役割を担っています。

ノーマライゼーションに向けて、地域社会で障がい者が生活することを目指した市町村による自立支援システムが構築されているため、ご自宅で療養されている方もたくさんおられます。しかし、重症心身障がいは、重度の肢体不自由と知的障害が重複した状態で、呼吸や嚥下、四肢の運動などの生理的な機能が低下するため、医学的な管理や、食事・入浴・排せつ等の日常生活において援助が必要です。そのため、自宅での療養は、家族の身体的・精神的な負担が大きいということを知ることができました。また、政策医療として、介護給付である療養介護や生活介護、児童デイサービス、短期入所のサービスが整備されており、サービスを利用することで家族の負担が軽減されることを学びました。

療養介護の実際の食事と入浴の場面を見学しました。食事を安全に摂取できるように、摂食・嚥下認定看護師・リンクナース・医師・言語聴覚士が協働し、患者さんにあった食事形態や姿勢の検討を行っていました。できるだけ患者さんのニーズに答えるため様々な物品を用いて、少しでも自分で食べられるように環境の工夫や調整が行われていました。自分自身で安全を守ることができない患者さんの安全を守るためには、正確な知識・技術に加えて、多職種との連携が大切であることを実感しました。

食事の場面では、食事をしていた患者さんは、思いを言語で伝えることができなかったのですが、看護師は今日の献立や食べる順番などを伝え、患者さんの表情の変化やしぐさから「それがいい」「嫌だ」という思いを理解していました。その結果、患者さんは安心された表情で食事を食べておられました。 また、入浴の場面では、看護師は人工呼吸器を装着している患者さんの小さなサインを見逃さず、患者さんの思いをくみ取り、個々の状態に合わせた看護を丁寧に行っていました。患者さんと言葉で会話できなくても、表情やしぐさ、わずかなサインから患者さんの思いをキャッチし、人権を尊重して、個別性に合わせた看護を考えていくことが重要であると学びました。私もこのような看護ができるように、学習していきたいと思います。

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