独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター
HIV/AIDS先端医療開発センター

〒540-0006 大阪市中央区法円坂2-1-14
TEL:06-6942-1331(代) FAX:06-6946-3652

 

研修会報告

平成29年度HIV感染症医師実地研修会

 大阪医療センターでは、増加を続けるHIV感染症患者に対してHIV専門医が少ないという状況を改善する為に、平成18年度よりHIV感染症専門医師養成コース(HIV感染症医師実地研修会)を実施しています。本年度も1ヶ月間におよぶ実地研修を実施しました。

実施時期
平成29年10月2日(月)~平成29年10月27日(金)
開催場所
独立行政法人国立病院機構 大阪医療センター
開催目的
HIV感染症に関する最新の専門知識・治療技術を習得させ、HIV診療体制構築の充実を実践できる人材育成を目的とする。
対象
西日本ブロックのエイズ診療拠点病院医師(初期研修医は除く)で所属施設長の推薦を受けた者。研修終了後にHIV診療に継続して関わる者が望ましい。
参加者
3名
内容
講義・病棟実習・外来見学・NPO見学
講師一覧
疫学と抗HIV治療ガイドライン 白阪琢磨
HIV感染症の診断 渡邊 大
抗HIV薬の特徴と薬剤師の役割 矢倉裕輝
ディスカッション「初回抗HIV療法の実際」 渡邊 大
矢倉裕輝
血友病診療・凝固因子製剤の使い方 西田恭治
HIVとソーシャルワーク 岡本 学
日和見感染症(PCP) 上地隆史
日和見感染症(CMV) 廣田和之
日和見感染症(抗酸菌症) 伊熊素子
症例検討(医師・薬剤師向け) 上地隆史
廣田和之
伊熊素子
針刺し暴露後対策 上平朝子
HIV陽性者の療養支援 東 政美
HIVとカウンセリング 安尾利彦
薬害エイズと医療体制(特定非営利活動法人ネットワーク医療と人権(MERS)) 花井十伍
HIVと歯科疾患 有家 巧
HIV関連呼吸器疾患の画像診断 栗山啓子
HIV感染症と皮膚疾患 小澤健太郎
HIVと薬剤耐性検査 田栗貴博
HIV感染者における消化管疾患 榊原祐子
HIVと眼疾患 辻野知栄子
HIV感染症と肝炎 三田英治
HIV感染症と物質依存 岡本 学
HIV陽性者に対する外科手術 宮本敦史
HIV感染症の病棟(看護) 藤高麻美
HIV陽性者の在宅療養支援 東 政美
日和見感染症診療(カンジダ症、Kaposi肉腫) 山本雄大
わが国におけるHIV母子感染の現況 寺田志津子
HIV急性感染 渡邊 大
血友病診療の実際 西田恭治
免疫再構築症候群(IRIS) 上平朝子
女性とHIV 伊熊素子
HIV感染症と腎障害 岩谷博次
陽性妊婦の看護支援 中濵智子
HIV陽性者肛門疾患(道仁病院) 宮崎道彦
抗HIV薬の副作用と薬剤耐性 渡邊 大
神経心理検査と事例検討 安尾利彦
日和見感染症診療(HIV脳症、PML、クリプトコッカス症) 上地隆史
STD(性行為感染症)の診療 廣田和之
HAND(京都大学大学院医学研究科) 加藤賢嗣
特定非営利活動法人 MASH大阪 見学・講義 鬼塚哲郎
特定非営利活動法人 CHARM 見学・講義 福嶋香織
特定非営利活動法人 ネットワーク医療と人権(MERS)見学・講義 若生治友
特定非営利活動法人 HIVと人権・情報センター(JHC)見学・講義 桜井健司

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参加者の感想文
京都市立病院
感染症内科 寺前晃介

 はじめに、HIV感染症1ヶ月研修で御世話になった皆様、お忙しい中で貴重なお時間をいただき誠にありがとうございました。

 全体の構成としては第1週目から第4週目まで、講義、病棟実習、外来実習、外部施設見学をバランス良くできるようになっており、様々なことを学べました。

 HIV陽性者の腎臓、呼吸器、肝炎、眼科、外科、皮膚疾患、その他日和見感染症、STDなど多岐に渡る分野の専門の先生方から直接講義を受けてじっくり学べる機会は、医師になってからはなかなか得られない貴重なものでした。また、血友病患者さんのHIV感染症、HIV陽性女性の挙児希望など特有の問題に関して学ぶこともできました。以上のようにHIV感染症を学ぶことで全身の臓器疾患を学ぶことができました。

 病棟実習に関しては第1週目から患者さんを担当させていただくことで、少しでも多くの症例を経験できるように構成されていました。週1回ある病棟カンファレンス・回診では全ての患者さんを診ることができました。

 外来実習では許可が得られた患者さんの診察に同席させていただき、先生方からはお忙しい中、丁寧に御指導いただけました。

 病棟・外来実習を通じて、看護師、薬剤師、臨床心理士、医療ソーシャルワーカー、その他の職種の方々がそれぞれの専門性を発揮し、主体的に取り組むことで、患者さんを多職種・多角的にサポートするチーム医療が行われていることに非常に感銘を受けました。

 外部施設見学ではHIV検査、HIV陽性者・MSM・薬害エイズ被害者サポートなどを行う複数の施設で講義を受けることができ、患者さんのサポートにも様々な方法があることを知りました。

 1週間に1回の振り返りの時間があり、そこで今後の実習で学びたいことを伝えたり、疑問を解決することができ、サポート体制も整えられていました。

 HIV感染症は慢性疾患となり、高齢化に関するサポートも必要となっています。

 今回の実習で学んだことを今後の診療に活かすとともに、他職種との協力をより良いものにしていきたいです。

堺市立総合医療センター
内科 長谷川耕平

 4週間にも渡り、HIV研修会に参加させて頂きありがとうございました。

 期間が長いだけあって、講義内容も幅広く、ためになるものばかりでした。

 他の専門内科、外科、マイナー外科の先生方の観点からHIV/AIDSに合併しうる疾患についてお話を聞く機会はなかなか得られるものでなく、多くのHIV患者を受け入れている大阪医療センターならではだと感じました。

 他施設の見学も私にとって新鮮なことばかりでした。MASH大阪、CHARM、MERS、JHC(chot Cast)など、薬害を含めHIV陽性者を様々な方面から支援していることを知り、日本におけるHIV感染症に対する偏見の歴史についても学ぶことができました。

 病棟や外来研修では、少しの疑問でも感染症内科の先生方は丁寧に対応して下さり、とても質問もしやすい空気でした。まだ若輩者ではありますが、今後自施設でのHIV診療へこの研修会で得たことを活かしていきたいと思います。

 ありがとうございました。

兵庫県立尼崎総合医療センター
ER総合診療科 井場大樹

 講義と実習がバランス良く配分されていて良かった。

 治療困難症例の症例検討があれば面白いと思う。

 また、大阪医療センターに寄せられる臨床的質問の検討はどうでしょうか?

 外来カンファレンスでは患者の生活背景にまで踏み込んでディスカッションをされていて驚いた。総合内科総合内科、家庭医的な視点をもっていると感じた。

 アドヒアランスの悪い患者、内服できない、通院できない、IVDUがあったりと大変なcaseも多く見られたが、病院と患者の関係が崩れないように電話をかけたり、患者を思いやる気持ちにあふれていると感じた。

 患者にとっては生きづらい世の中かもしれないが、患者の拠り所となっていると感じました。

 短い間でしたが大変勉強になりました。

 病院に帰って同じように患者の拠り所となれるような病院作りをしていきたいと感じました。有難うございました。

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修了証書授与式
画像:修了証書授与式01 画像:修了証書授与式02

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