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●脳血管造影は危険な検査であると聞いたことがありますが?
  脳血管造影はかならずしも100%安全であるとはいえず、約3%の確率で何らかの合併症(麻痺、言語障害、出血など)が発生するといわれています。特に重症のクモ膜下出血の患者さんの場合には、脳血管造影のときの刺激で脳動脈瘤が再破裂を起こすことがあります。しかしながら、脳血管造影は治療方針を立てる上では非常に大切な検査であることも事実です。そのため、血圧のコントロール、沈静、造影剤の量などを調節し、細心の注意を払って検査を行います。しかし、上記のような合併症の可能性があることを御理解下さい。
 
●再破裂防止のための手術はいつするのですか?
  手術のタイミングは脳血管攣縮発生との兼ね合いになります。つまり、脳血管攣縮が発生する頃に手術を行うと、これを悪化させてしまうので、この時期(発症4日目〜14日目)を避けなくてはなりません。したがって、一般にクモ膜下出血の発症から72時間以内(急性期手術)、または14日以後(慢性期手術)が手術に適している時期であるとされています。急性期手術と慢性期手術にはそれぞれ長所、短所がありますが、当院では多くの場合、急性期手術を行っています。ときに発症から数日経ってから受診する方もおられますが、その場合には、急いで手術するよりも、発症後14日間を経過した後に手術を行う方が得策と考えられます。
 
●脳動脈瘤破裂以外の原因でもクモ膜下出血になるのですか?
  ここでの説明は、最もよくみられるクモ膜下出血の原因である脳動脈瘤破裂に関する治療ということを前提にしています。しかし、クモ膜下出血は脳動脈瘤破裂の他に脳動静脈奇形、モヤモヤ病、頭部外傷、細菌性動脈瘤などによっても発生します。また、脳動脈瘤破裂が原因であっても動脈瘤の部位やサイズによっては、ここに述べた方法が適していない場合もあります。そのような場合には、それぞれの疾患の種類や患者さんの重症度に応じた治療法を選択することになります。
 
●再破裂、脳血管攣縮、水頭症以外の合併症は?
  クモ膜下出血の治療の3つの段階については上に述べた通りです。これら3つの合併症はクモ膜下出血の患者さんに必発と言っていいものですが、その他にもしばしば起こる合併症があります。すなわち神経学的な合併症として、意識障害、運動麻痺、言語障害、感覚障害、脳卒中、痙攣など。また、全身的な合併症として、髄膜炎、電解質異常、心不全、腎不全、呼吸障害、脱水、発熱、肺炎などです。主治医を中心とした治療チームはこれらの合併症の発生について常に注意を払い、もし発生した場合には最善と考えられる方法で対応いたします。しかし、クモ膜下出血は脳疾患の中でも最も重症なものの1つであり、時には予想外の合併症が発生することを御理解下さい。もちろん、そのような場合でも全力で治療を続けることは言うまでもありません。
 
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